35.天国で
ある夫婦が愛児を失った。
妻は悲しみに泣き暮らし、夫はそれを根気よく慰めていた。
「もう泣き止みなさい、天国で待っているあの子も心配しているよ」
「……泣いてばかりじゃいけないわね、あの子を待たせちゃ可哀想だもの」
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