UFOキャッチャー
UFOキャッチャーを前に項垂れる湊音。
「凹まなくてイイのに」
李仁は宥めるものの湊音は子供のように頭をぶんぶん横に振る。
「どうしても欲しいのなら私が獲るわ」
「僕が獲るもん」
意地でも自分で獲るつもりらしい。
「でもあと五百円までよ」
「わかってる」
そんな彼の目の前に丸い豆柴のぬいぐるみ。
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