第19話

〈セレナーデにしはぎ〉

南条「ここの何階だっけ?」

北見「三階の多目的ホールで遺体が発見されたそうです」

南条「あぁそうか」


三階までエレベーターで行き、奥の部屋にやってきた。遺体を発見したのは、バンドをしている倉坂茂(くらさかしげる)という金髪の青年だった。

南条「ガイシャは?」

北見「はい、徳本章彦(とくもとあきひこ)、37歳、株のトレーダーだったみたいですね」

南条「死因はまあ、胸元の包丁で間違いないな…」

北見「石貫寛二、黒井孝と関係はいま、調べています」

南条「そうしてほしいかな」



〈西萩学園職員室〉

狭山迅(さやまじん)、本間悟(ほんまさとる)、夜ノ森中之(よのもりなかの)が、職員室に入りいきなり、風紀委員会をどうにかしてほしい、と先生達に懇願してきた。

主任の鈴倉友美(すずくらともみ)は、落ち着いて対応した。


友美「いきなりどうしたの?」

中之「先生、いきなり申し訳ありません、ですが、あんな横暴な風紀委員会は変えた方が正解かと思います」

友美「何か風紀を取り締まる以外のことをしたのかしら?」

迅「はい、僕らサッカー部なのは、先生もご存じですよね?」

友美「そうですね」

悟「それでグラウンド使っていたら急に、風紀委員会の直木鉦太郎(なおきしょうたろう)達が検査するから立ち入り禁止にすると」

友美「え?」

中之「私たちあと少しで試合なんです、一日でも練習を重ねたいんです」

友美「なるほど、分かりました、風紀委員会と相談してみます」

迅「出来れば、早めにお願いいたします」

友美「はい」



柔道部の使う道場も捜査するとかで立ち入り禁止になったので、巧達はどうしよっか、と悩んでいた。

松田「なんなら、わたしの家で練習しても構いはしないんだが」と顧問の家に行く事になった。

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