童話:金木犀

きんもくせい


良く晴れた日のことです。

男の子が竹ほうきでお掃除をしていました。


友一くんのお家に金木犀の木があります。

花は九月の終わり頃から十月の半ば頃まで

とても好い匂いを放ちます。


二階の屋根ぐらい大きくなって 沢山の花がさいていました。

近所のおじさんが友一くんに近づいてきました。


友一くん お掃除しているの えらいねぇ!

うん おじちゃん きのうの風でね

きんもくせいの花が落ちっちゃったの 踏まれちゃうと可哀そうだからね


そうだね 秋からもうすぐ冬になるぞって教えてくれた花だからなぁ

うん だからね ボク 落ちた花の匂いがもったいないでしょ

沢山集めて 嗅ごうと思っているんだよ

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