第65話 東雲色


しんと静まる町の中

うっすら光が顔を出し

すっかり冷めたアスファルト

誰かの靴音が響く


夜明けの空気は独特の

孤独を孕んでそこに在る

東雲色の空の下

花の咲く音を確かめる


昨日の夢はもういない

笑顔も泣き顔もみんな

ここには現実がひとつ

深い藍色して横たわる


しんと静まる町の中

もうそろそろ起き出そうか

淡いピンクと白の花びら

また新しい今日が始まる




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