第9話 静かな部屋



静かな部屋にいる



もうどれ程になるのか

分からなくなるほどに

その部屋に佇んでいる


あまりにも静かなそこでは

時の流れさえ聴こえてきそうだ


かすかな耳鳴りのような音を

動くことなく聴いている



静かな部屋にいる



息をするのも憚られるような

そんな静寂の中で

ただ自分の存在だけを感じている

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