第5話

ユウコ「いただきます」


 ユウコは十歳になった。今も村長と二人きりで暮らしている。夕食の準備。


村長「明日から、大人たちと狩りに出かけるんだよな」


ユウコ「はい」


村長「ユウコは、運動神経が良い。他の人よりも何倍も力がある。そこは心配していない」


ユウコ「はい」


村長「森での連携は、大丈夫だな? 目での合図は、覚えているな?


ユウコ「はい」


村長「私も、心配はしていない。ただ、お前は言葉が少ない。話があまりできない」


ユウコ「なんとかします」


 村長は、ユウコの前で、軽くため息をついてしまった。ユウコは、黙ってニンジンを切る。


 夕食を終え、風呂に入り、ユウコはベッドに入った。


ユウコ「おやすみなさい」


 すぐに眠った。


村長「ちゃんと話せれば、誰もが信頼できる村長になれるのだが」


 村長は、静かにドアを閉めた。


 そして、朝が来た。ユウコ、初めての狩り。

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