私がこの世界に来てから体感で1年くらいが経過した。最初は「いーさたぅ」ってなに？「あぁ」っている？みたいな感じだったけど、1年たつとこの世界の言葉も少しは分かるようになった。幸運だったのは、この世界の言語が日本語と似たような体系だったこと。発音は難しくてまだ日本語読みになっちゃうけど、それでも買い物くらいはできる。今もこうやって、ラエラと2人で買い物に来ている。もちろんリードだったり首輪だったりはない。はじめは私のことをペットとして愛玩しようとしていたのかなんて失礼なこと考えていたけど、決してそんなことはなくて、異世界に来て心に拠り所のない私の唯一無二の親友になってくれた。結果論にはなるけれど、ラエラに拾われてよかったな、なんて、今なら声を大にして言える。

「ことは縺輔ｓ?√≠縺ｮ縺翫∩縺帙↓繧ゅｈ繧翫∪縺帙ｓ縺具ｼ」

「縺?ｓ縲√＞縺?ｈ?」

こんなふうに会話ができるのも、ラエラのお陰だ。感謝してもしきれない。……それにしても。

「窶ｦ窶ｦ縺ｭ縺医?ラエラ?」

背中越しに声を掛けると、怪訝そうに振り返るラエラ。

「縺ｩ縺?＠縺ｦ遘√?縺薙→繧定ｿｽ縺??縺励◆繧雁ｫ後▲縺溘ｊ縺励↑縺九▲縺溘??溽ｧ≫?ｦ窶ｦ縺薙?荳也阜縺ｮ險?闡牙?縺九ｉ縺ｪ縺九▲縺溘?縺ｫ縲」

それを聞いたラエラはくすりと微笑むと、

「縺薙→縺ｰ縺後▽縺?§縺ｪ縺上※繧ゅ?√％縺ｨ縺ｯ縺輔ｓ縺後ｄ縺輔＠縺上※縺?＞縺ｲ縺ｨ縺?縺｣縺ｦ縺薙→縺ｯ繧上°繧翫∪縺励◆縲ゅ?縺倥ａ縺ｦ縺ｧ縺ゅ▲縺溘→縺阪↓縲√％縺ｮ縺帙°縺?↓縺､縺?※縺ｪ縺ｫ繧ゅｏ縺九ｉ縺ｪ縺??縺壹↑縺ｮ縺ｫ縺ｵ縺ゅｓ縺?縺｣縺溘ｏ縺溘＠繧偵ｄ縺輔＠縺上□縺阪＠繧√※縺上ｌ縺溘≠縺ｪ縺溘′縲√ｏ繧九＞縺ｲ縺ｨ縺ｪ繧上￠縺ｪ縺?§繧?↑縺?〒縺吶°縲」

そういって恥ずかしそうに微笑むラエラに、私は我慢できなくなって、その背中を追いかけると後ろからぎゅっと抱きしめる。

「縺ゅｊ縺後→縺??ゅ％繧後°繧峨ｂ繧医ｍ縺励￥縺ｭ?ラエラ?」

分かり合うために必要なのは、言語力だったり知識量だったりじゃなくって、優しさなのかもしれない。

「窶ｦ窶ｦ縺九∴縺｣縺溘ｉ縺ｹ繧薙″繧?≧縺励∪縺吶ｈ縲ことは縺輔ｓ縲」

「え、縺医∞?橸ｼ?ｼ溘◎繧薙↑縺≫?ｦ窶ｦ縲」

私を振りほどき、なぜか速足で逃げていく彼女に追いついて、私たちは2人で並んで、あの木造りの家への小道を歩いた。