第18話 呪い side元王太子
「王都の旦那様より魔法郵便が姫様宛に来ております。」
「急な連絡ね、何かしら?」
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レイアーズ吉報だ!
昨夜王都で大火が起きた
そこはあまり我が家には関係ない
喜べ!
お前に婚約破棄をつきつけた
クソのフューネルが倒れた
王都東地区で夜遊び中に
襲撃者に呪いをかけられたらしい
教会関係者でも治せんようだ
わしに脅しをかけた罰だ
天罰だ
神に感謝を!
ウハハハハハ
笑いが止まらん
このまま死んでくれていいのに
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はあ~何やってんだ、あのエロ釣り目。
ぼーくの美しい体に誰が呪いをかけたんだ。犯人は一族郎党死刑にするべきだな。エロ釣り目も、人の体を借りているだけのくせに何を王都で夜遊びしてるんだ。夜遊びは、お肌に悪いじゃないか。
教会関係者にも解けない呪い?
おそらく光魔法では解呪できない種類の呪いだな。高度な聖魔法じゃないと解呪は難しいだろう。おそらく精霊王の加護を受けたぼーくの聖魔法なら解呪可能だ。
非常~に不本意ではあるが、ぼーくの体が使い物にならなくなるは問題だ。
でも、ベルン公爵に脅しをかけたというのは何だ?
「ペタン、急ぎ王城に行くわよ。」
「姫様は王都から追放の身ではないですか、王都侵入罪で捕縛されますよ。」
「この郵便を見て、緊急事態よ。」
「ウハハハ、旦那様の仰る通り姫様に酷いことをした罰が当たったのです。大罪人は呪われて死ねばいいのです。」
「そうも言ってられない訳があるの!すぐに馬車を用意なさい。」
王城に行くのは、ぼーくとペタンとディーだな。呪い関係は水の精霊のディーの方がぼーくより詳しいはず。
♦
「止まれ!王城に何用だ。」
「無礼者、わたーしは王国一の聖魔法の使い手である、レイアーズ公爵令嬢よ。このわたーしがわざわざ王太子殿下の呪いの解呪に来たと陛下にお伝えしなさい。」
ぼーくが聖魔法を公爵領でバンバン使用していることは、父上にも伝わっているようだな。王都でもぼーくの商品は高額で取引され、貴族の間でも有名だからな。おかげですんなりと王太子の部屋に通されたぞ。
「レイアーズ様、こちらへどうぞ。」
チャンチャカチャン三姉妹じゃないか、懐かしいな。でも侍女筆頭のネールがいないが・・・何かやらかしたのか?
「お久しぶりです大司教様、レイアーズです。」
「久しく見ぬうちに一段とお美しくなられましたな。聖魔法の噂は王都でも聞き及んでいます。」
こいつ教会の重鎮なくせに女グセ悪いんだよな。娼館で顔を合わせた時は、お互い気まずかったことがある。すでにジロジロとぼーくの体を舐め回すように見てるぞ。
「レイアーズちゃん、あんなことがあったけどフューネルのことお願いね。」
「王妃様、アレはアレ、コレはコレ、ご心配なく。」
「レイアーズ様、王太子殿下の治療をよろしくお願いします。」
「しょうがないわね。」
さて、エロ釣り目の呪いの様子をディーに診察してもらってから解呪しましょうかね。ぼーくの体も婚約破棄以来だな。
「ギャー、何よこの髪は。サラサラで長い髪が坊主頭になってるじゃない。ちょっと~、体も騎士みたいに細マッチョになってるじゃない。どういうこと?」
「うちの息子ね、あの事件以来別人みたいになって体を鍛えてるのよ。」
あいつ何してんじゃコラ~。
肉体改造するわ、変な呪いにかかるわで無茶苦茶じゃないか。でもよくよく考えるとぼーくも似たようなものか。
「ご主人様、診察終わりました。この呪いは夢魔の呪いデ~ス。眠りから目が覚めないまま衰弱して死に至る呪いデ~ス。精霊王の加護を受けたご主人様ならレベル2の聖魔法で解呪可能デ~ス。」
「そう。」
【名前】レイアーズ公爵令嬢(元フューネル王太子)
【レベル】26→30
【体力】129→130
【魔力】97→126
【スキル】魔力操作3→4
【魔法】水属性3→4 聖属性1→2
【加護】精霊王の加護
【称号】ヌルヌル賢者 マッサージヘルス嬢
最近ヌルヌル美肌計画ばっかりやってたから魔法レベルがまた上がったな。そのせいで【称号】がまた変な具合になってしまった。
「じゃあやるわよ。聖魔法、
モアモア、シュ~~ッ。
「おお~、呪いが殿下の体から黒い
「レイアーズちゃんありがとう。この恩義は忘れないわ、陛下にも私から褒章をお願いするわ。」
「王妃様もったいなきお言葉でございます。褒章は貸一つでいいですよ。」
我が麗しの母上様にこれほど心配をおかけしてしまうとはいい度胸だ、エロ釣り目。仕返しにナニが勃たなくなる呪いでも掛けてやろうか。
「それではわたーしは公爵領へと戻ります。」
「お待ちください、レイアーズ様。あなたほどの聖魔法使いは教会にもおりません。ぜひとも我が聖教会への所属をお願いしたいのですが・・・・。」
「それはお断り致しますわ。」
このぼーくを聖女にして教会に縛り付けるつもりだな。こんなエロクソ坊主のいる教会などに所属させられたらぼーくの貞操の危機ではないか。
「ですが・・今度我が領地にて、とある催しを行う予定ですので、教皇様に一度公爵領においで下さるよう進言下さいませ。歓迎いたしますわ。」
「必ず教皇様にお伝えします。」
よ~し、これで王家に貸一つと教会へのコネが出来たぞ。
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