第12話 温泉

「騎士団長、団員の作業を一時中断し、今すぐに全員を訓練場に集合させなさい。」


さあ、断罪を始めようじゃないか。

ぼーくの大切なペタンを虐めた奴らを成敗するのだ。悪は処断されなければならない。前回ぼーくが主役だったはずの婚約破棄と断罪イベントは、アクシデントであのエロ釣り目に主役の座を奪われたからな。

今回こそ・・・。


「姫様、全員を訓練場に集合させました。訓示をどうぞ。」


「わたーくし、レイアーズ公爵令嬢はこのベルン騎士団の中で、陰湿な虐めが起きていると聞き及びました。本日はその断罪を致します。」


ザワザワ。


「騎士ペタンララこちらへ。この騎士ペタンララは他の者より身体能力や剣の技能が劣るからという理由で、いわれのない誹謗中傷などのイジメを日常的に受けていたとの報告があります。」


「姫様はこの様におっしゃっておる。心当たりのある者は自分から名乗り出よ!」


シーン。


「分かりました。ペタンララ、あなーたを落ちこぼれと呼び、水やり当番を強制し、暴力を振るった者の名を告発しなさい。」


これだこれ、前回の時のこれがやりたかったんだよ。


「私を虐めたのは、騎士アンテ・騎士ポンフ・騎士タンザの3名です。」

「言い掛かりだ。」

「証拠はあるのか。」

「戯言だ。」


「証拠と申したな、そたなら3名、アン・ポン・タントリオの素行不良と、ペタンララへを始めとする女性騎士への嫌がらせの証言は、多くわたーしのの元に報告が来ていますわ。認めなさい。」


「確かにペタンララや一部女性騎士への行為は認めますが、騎士しての能力に問題があるため、私たちは彼女らを鍛えていただけです。」

「そうだ、騎士なら力で証明してみせろ。」

「決闘だ。」


ペタンとこのアンポンタン3名と決闘させるのもいいな。ペタンは、精霊魔法を使えば3対1でも勝てるって言ってたし。ペタンは凛とした騎士だけど、少し気が弱いんだよな。ベットの中では強気なんだけどなあ・・・。

ご褒美でヤル気を出させるか。


「いいですわ。その決闘を認めます。対戦方式は3対1、ただし人数不利のためペタンララには精霊魔法の使用も可とします。更にペタンが勝利すればわたーしの護衛騎士へ任じます。アンポンタンが勝てば、お咎めなしとします。」


フハハハ、ぼーくは天才かな。これでペタンが勝てば四六時中ペタンと一緒だ。あんなことやこんなこと、夢が広がるな。


   


「勝負始め!」


「調子に乗りやがって。」

「3対1で勝てると思ったのか。」

「半殺しにしてやる。」


なんとういう小物感、アンポンタンだな。

ペタンはヤル気というか、なんか興奮してるな。鼻息が荒くてフーフーしてるぞ。護衛騎士の餌が効いたな、あれはぼーくとの情事を想像している顔だ。胸をチラチラ見て来る。その表情、ゾクゾクする。


「「「オラー。」」」


正面から3人がかりか。どうするペタン。


「精霊魔法、水よ。」


あれは毎朝やっていた水やりの精霊魔法、アンポンタンがびしょししょになっただけなんだけど・・・。


「落ちこぼれの精霊魔法だな。」

「これが何になる。」

「終わりだ。」


「精霊魔法、水よ凍れ!」


パッキーン。

アンポンタンの体と足元が凍って完全に動きが封じられたな。

勝ったな、ペタン。


「君達なんか精霊魔法を使えば怖くないのよ。姫様の護衛騎士はもらったわ。」


バギッ、ドゴッ、グギャッ。

ギャーーーー。


「勝者ペタンララ。ペタンララはわたーしの護衛騎士とするわ。また、今回の件で男性騎士の中に、女性騎士を軽んじる風潮が見受けられることも明らかよ。男性騎士は今日から1週間、外出を禁止します。今後は脳筋の剣や体力強化だけではなく、魔法の運用も含めた訓練を行いなさい。団長いいわね。」


「はっ、姫様の仰せのままに。」

脳筋はダメだ、戦いもスマートに美しくがぼーくの身上だ。


「ペタンララを始めとする女性騎士はこれまでの労いの意味も含め、今から街の公衆温泉へ視察に行きますわよ。伴をしなさい。」


さあ、今日のメーンイベントです。女性騎士約30名の裸をしーっかりチェックさせてもらうんだ。ペタンララ以上の逸材はいるかな?


   ♦


カッポーン。

バシャーン。


ウホホホ、楽園はここにある。

女の体での合法的な覗き、圧巻だな。

あの子は痩せ型なのに出る所はしつかり出てるな、隠れ巨乳というやつか。

ほ~、あの子は猫獣人か。ほどよく筋肉がついてムチムチだな。

ダークエルフもいいな、褐色の健康的な肌に綺麗なお尻だな。


「姫様、他の女騎士の裸をジロジロ見てますね、少し嫉妬してしまいます。」

「心配は無用よ、あくまでも鑑賞用よ。わたーしが愛するのはペタンただ一人よ。こう見えてわたーしは身持ちが堅いわよ。浮気はしないわ。」

「エヘヘヘ。」


しかし、この温泉はいいな。入るだけで肌がスベスベになる。ここの大窓から見える火山と樹海の景色も最高だ。公爵邸にもこんな温泉がほしいな。石鹸やシャンプーも必要だ。さて、今日の仕上げをするかな。


「女性騎士の諸君、そこに裸のまま整列しなさい。今まで苦労をかけたわね、これからわたーしはこの公爵領を美の都にするわ。みんな協力して頂戴、そのための裸と裸の付き合いをこれからもしましょう。」


やっぱり美しさではペタンが一番だな。

ぼーくの好みにジャストミートだ。

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