第16話 中田 笑騎⑦

 おっさんに襲われていたユウリを助けた俺は、脇腹にケガをしてもうた。

まあかすめただけで大したことはないみたいやけど、しばらく入院や。



「……笑騎。 ごめんな? ウチのせいでこんなケガさせて……」


 おっさんの事件から3日くらい経った日の夕方。

ユウリが入院している俺のお見舞いに来てくれた。

あんなことがあったっちゅうのに律義な子やで。


「アホ……お前のせいやない。 俺もカッコつけて飛び出したのに、ざまぁないわな」


「そんなことない! 笑騎カッコよかったで? 勇者様みたいやったわ」


「ハハハ……勇者様は大げさやで。 それに、おっさんを止めたのは国王様やしな」


「それでも、ウチの命を助けてくれたのは笑騎や。 ホンマ……おおきに」


「……礼を言うんは俺の方や」


「えっ? ウチ、なんかした?」


「ユウリが一生懸命頑張っている姿を見るとな? 元気が湧いてくるねん。

何度心が折れそうになっても、ユウリの笑顔を見るとまた次も頑張ろうって気になれるんや。

俺はいっつもユウリに助けてもらってんねん」


「なっ……なんや照れるなぁ……ウチはただみんなと楽しくお仕事してるだけやで?」


「それがすごいんやって……そんな前向きに生きていける奴なんてそうおらんわ。 ユウリ、お前はホンマに強い子やで」


「えへへ……でも、笑騎かてすごいと思うで?」


「俺が?」


「だって……異世界から来たちゅうのに、元気にみんなと楽しくお仕事したり遊んだりしてるやん!

ホームの女の子達かて笑騎にいっつもセクハラされてるのに、おしおきだけで許してくれるくらい人徳があるやん。

ウチやったらめげいてなんもできひんよ」


 まあ言われてみればそうやな。

でもよく考えたら、あっちじゃ美鈴のこととかで色々あったからな。

友達のこととか気がかりなこともあるけど、戻りたい気持ちがあんま強くないのかもしれへんな。

あとホームの女子達に関しては、おしおきやのうてご褒美や。

ここ間違えたらあかんで?


「まあこっちには、ユウリみたいなべっぴんはんが多いからな。

むしろこっちへこれてラッキーやわ」


「フフフ……笑騎もわかってやん」


 俺は時間と脇腹の痛みを忘れてユウリとの談笑に没頭した。

こんなに女子と話せたのは久しぶりやった。


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 それからもユウリはちょくちょくお見舞いに来ては、いろんなおもろい話で盛り上がった。

ユウリだけやのうて、ゴウマのおっちゃんや同僚、訓練生のみんなも来てくれた。

心遣いはめっちゃ嬉しいけど、やっぱりユウリ以外の女の子とはあんま接することできひんかった。

……というより向こうが警戒してもうて、自然とソーシャルディスタンスを取られてもうた。

これまではなんでユウリとだけこんなに普通に接することができるのか不思議でならんかった。

でもユウリと楽しい時間を過ごしている内にわかってきた。

俺にとってユウリは特別な存在なんやて。

彼女は理想の人物像(ハーフやけど……)であり、心が休まるたった1人の女の子。

きっと世の中ではそれを”惚れた”っちゅうんやろな。


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 入院生活を始めてから数週間が経ったある日。


「……」


「……笑騎」


「……」


「……笑騎」


「だっ誰や?……!!」


 瞼を開いた俺の視界に映ったのは……。


「み……美鈴!!」


「笑騎……やっと会えたな。 私、会いたくて会いたくてたまらんかったんやで?」


 寝ている俺の顔を覗き込んでいるのは、まぎれもなく美鈴やった。

でもそんなことはありえへん。

美鈴は死刑に処されたし、第一俺は今、異世界におるんやぞ!?

それやのになんでや!?


「な……なんでお前が……」


「なんでって、愛する2人が惹かれ合うのは当たり前のことやん」


「さっ触んな!!」


 美鈴が俺の顔を撫でてきて、無意識にキスされると思った俺はベッドから転がり落ちて回避した。


「なんで逃げるん? 私達、お互いに愛し合っている夫婦やろ?」


 美鈴が俺に向けてくる笑顔は、夫婦やった時のままやった。

今ではそれが寒くなるくらい恐ろしい。


「ふざけんなっ! お前とは夫婦でもないし、まして愛し合ってなんかないわ!!

何がなんだかわからへんけど、ここから出て行ってくれ!! もう俺に関わるなっ!!」


 美鈴がなんでここにいるかなんてもう俺にはどうでも良かった。

今はただ、美鈴から逃げたい!

それだけを思って、俺は重くなった体に力を入れて立ちあがった。


「なんでそんなこと言うん? 私はこんなに笑騎を愛してるのに……」」


「うるさ……」


「あの女のせいなん?」


 美鈴の声音に、殺意のようなどす黒いもんが加わった。

さっきまで笑顔やったが一変して、憎々しいと言わんばかりににらみを利かせていた。


「な……なんのことや?」


「とぼけても無駄やで? 私は笑騎のことならなんでも知ってるもん……あのユウリって子が気になるんやろ?」


「!!!」


 確信を突かれてしもて、思わず顔がこわばってしもた。


「そうなんや……でも笑騎。 あんな子、やめた方がええよ?」


「なんでお前にそんなこと言われなあかんねん!!」


「だって、笑騎に純潔を捧げることもできない中古品やで?

しかも男性恐怖症とか言うてるくせに、笑騎に色目を使う性悪女なんか相手する価値ないやん」


「ユウリのことを悪く言うな!!

あの子は苦しみながらも立派に生きてるねん!!

お前にユウリの悪口を言う資格はない!!」


 ユウリのへの罵倒が許せなかった俺は、美鈴に対する恐怖心なんか忘れて怒鳴り散らした。


「なんなん? ムキになって……そんなにあの子が大切なん?」


 そんな俺の様子を面白くなさそうな顔で見つめる美鈴。

ユウリのために怒っていることに嫉妬してるんやろう。

八つ当たりに窓際に飾っている花瓶を手で払って割りよった。


「そうや……俺にとってユウリは大切な女や……こんなん俺の一方的な気持ちやけど、俺はユウリに惚れてる!!

だからもう……美鈴を愛することはできひん!!」


「何言うてんの? あの女が笑騎を好きになってくれる確証なんてあれへんやん。

あんな軽そうな女、そこらへんにいる顔だけの男に媚びるのがオチやん。

そうなったら笑騎が傷つくだけやで? そんなんつらいやろ?」


 お前だけには言われる筋合いないわボケ!……って言えたらカッコよかったんやけどな……。


「ユウリが誰を好きになるかはユウリが決めることや。

確証なんて言葉であの子を縛るような真似はしとうない!……お前と一緒にするな!!」


「……」


 俺の言葉で押し黙った美鈴やったけど、体中をわなわなと震わせてる。

拳まで握りしめ、今にも襲い掛かってきそうな雰囲気や。


「……ありえへん。 笑騎が私以外の女に惚れるなんて……そんなんありえへん。

笑騎は私の物や。 私達は愛し合うべき2人なんや!!」


「なっなんや!?」


 美鈴の叫び声に連動するみたいに、俺が立っている床からエロゲとかで見たような触手が湧き水みたいに出てきて、俺を拘束しよった!!

いや誰得な光景やねんこれ!?

触手は美少女(特に女騎士)を捕まえて辱めるのが仕事やろうが!!

何のための触手やねん!!

……ってそれどころやなかった。


「こっこれはなんや!? 美鈴!! お前がやってんのか!?」


「フフフ……そうや。 だって訳のわからん異世界なんかで笑騎1人ぼっちやん。

何より私がおらん世界なんかで、笑騎も生きていきたくないやろ?

私の所まで来て……ほんでまた2人で暮らそう? その方がお互いに幸せやろ?」


「あっアホなこと言うな!! なんでお前と地獄に行かなあかんねん!!

それに俺は1人やない!! 

ユウリやホームの仲間達がおるねん。

まだ数ヶ月の関係やけど、俺にとっては家族みたいなやつらや!!」


「そんなん言わんといてよ笑騎。 私は1人になって寂しい……愛する笑騎にそばにいてほしいねん」


 美鈴は俺に近づくと、愛玩動物を愛でるみたいに馴れ馴れしく俺の顔を撫でてきた。

正直吐きそうや。


「でも……まだ私の元に来たくないっちゅうなら……美鈴を愛してるって言うて」


「なっなんやと!!」


「美鈴のことだけを愛してるってはっきりと言って……そうしたら、今連れて行くのはやめてあげてもええよ? それとあの中古女には2度会わんといて」


 さり気なく条件を増やしよった……でも今、美鈴に逆らったらマジで地獄に引きずられるかもしれへん。

かといって大人しく従ったとしても、美鈴の性格のことや。

俺をそのまま引きずるに決まってる……これは要するに茶番や。

俺に愛してると言わせて気持ち良くなりたいだけや。

俺は全身から嫌な汗を流し、怖くてプルプル震えてもうた。


「……おっ俺は……」


「さあ……笑騎……」


 期待を込めた目で俺を見上げる美鈴。

どの道地獄に行くことに変わりないからやろう……希望に満ちあふれたような顔しとる。

でも……それでも俺は……。


「俺は……ユウリを心の底から愛しとる!! この先何が起きてもこの気持ちは変わらん!!

美鈴……お前を愛することは永遠にない!!」


「……」


 俺は大声ではっきりとユウリへの愛を叫んだ。

俺の言葉にショックを受けた美鈴が青い顔して後ずさりしていく。


「なっなんや!?」


 その時やった。

突然部屋中が激しく揺れ、触手も俺を離しよった。


「!!!」


 それと同時に、美鈴が水面みたいになった床に沈み始めた。


「そっそんな……待って!! 笑騎がまだ……」


 俺の元に来ようとするけど、沼みたいになった床からは逃げられへんみたいや。


「嫌や……嫌や嫌や!! このまま1人で戻りとうない!! 笑騎!!助けてっ!!」


 俺に向かって必死に手を伸ばす美鈴。

でも俺はその手を掴もうとは思わんかった。


「美鈴……今度こそお別れや。 もう俺に構わず、きちんと成仏せぇ」


「笑騎ぃぃぃ!! 私は絶対に諦めへんからな!! いつか必ずあんたを迎えに来る!! 笑騎……笑騎……笑騎……」


 俺への執念からか、美鈴はまるで鬼みたいなおっかない顔で、何度も俺を呼んだ」

そしてあっちゅう間に、床に沈み込んだ。


「あれっ?」


 その瞬間、俺は糸が切れたみたいに意識を失った。


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「……うっ!」


「あっ! 笑騎、気ぃ付いた?」


 目が覚めると、俺はベッドの上で横になっていた。

ユウリが心配そうに俺の顔を覗いてくる。


「ゆっユウリ……」


「良かった……今日、退院日やって聞いたから病室まで迎えに来たんや。そしたら笑騎、めっちゃうなされてたから……心配したで?」


「えっ? じゃあさっきのは……夢?」


「どうかしたん?」


 信じられへんけど、美鈴とのやり取りは全部夢やったみたいや。

よう見ると、ベッドのシーツとか枕が汗でぐっしょり濡れとる。

まさか夢にまで出てきて俺を連れて行こうとするとは……恐ろしい女やで。

夢やと聞いてホっとする反面、美鈴の最後の言葉が頭から離れへん。

もしかしたら、ホンマまた俺の前に現れるかもしれへんな。


※※※


「そう……笑騎の嫁さんが……」


「”元”嫁な?」


 退院の手続きを済ませた俺はホームに帰る道中、夢の内容をユウリに話した。

いや……話したと言うより、愚痴ったと言うべきやろうな。

それやのにユウリは嫌な顔1つせんと聞いてくれた。

ホンマにええ娘なんやな、ユウリは。


「……なあ笑騎。 1つ聞いてもええ?」


「なんや? 改まって」


 一通り話し終えた後、ユウリは恥ずかしそうに顔を赤らめた。


「あっあんな?……笑騎がうなされてる時、寝言言うてたんやけど……」


 ハキハキ物を言うユウリが珍しく歯切れが悪い。


「なんというかえっと……ウチの事を……愛してるって……」


「なっ!!」


 俺が夢の中で美鈴に行ったことは、寝言という形でユウリに聞かれたみたいや。

しかもめちゃくちゃ恥ずかしい所ばっかり……どんなご都合展開やねん!!


「そっそれはえっと……」


「あっごめんな? 別に困らせたい訳やないねん。 ただお父ちゃん以外の男の人にそんなこと言われたことないから……どうしたらいいのかわからへんねん」


「あっいや……えっと……」


 まさか聞かれてるとは思わへんかった。

機会を見て気持ちを伝えようと思ったけど、こうなったら当たって砕けろや!!


「なあユウリ……ちょっとええか?」


「なっなに? どないしたん?」


 俺は足を止め、ユウリを呼び止めた。

いきなり呼び止められてあたふたしとるけど、今は構う暇はない。


「こうなったら改めて言うわ……」


「はっはい!」


 ユウリが直立不動で身構えるが、俺は構わず言葉を続ける。

中田笑騎、男になります!!


「ユウリ……俺の……俺の……ハーレムになってくれ!!」


……誰や!? はぁ?とか言った奴!!

言っとくけどこれは超真面目な告白やで?

告白してきた女の子に”俺はお前とみんなのことが好き”とか訳のわからんこと言って、ハーレムにまとめあげよったどこぞのハーレムクズ野郎よりはマシやろ?


「……はーれむ? 何それ? 食べ物の名前かなんか?」


 ハーレムを知らんユウリはきょとんとしとる。

まあ告白の空気が渦巻くこの場で聞き慣れない言葉を聞いたんやから無理もないわな。


「ハーレムっちゅうのはな? 1人の男が何人もの女の子を同時に愛する……いわば男の夢の姿や」


「ほへ~……いっぺんに女の子とお付き合いするなんて、すごいお人なんやね。 じゃあ笑騎もそうなりたいん?」


 ハーレムの意味を理解してもなお、ユウリはどこかついていけてないみたいや。

ポケ~とした顔で明後日の方向に目を向けてる。

天然なのかただのアホなのか(どっちも一緒か)……まあ今は個性として見とくわ。


「せや! 俺はお前のことが大好きや! でも今のままじゃ、ユウリを守ることも幸せにすることもできひんと思うねん。

だから俺は、女の子みんなを心の底から愛せるようになる!!

それこそハーレムが築けるくらいのでっかい愛や!!」


「……」


「もちろんユウリの気持ちは尊重するし、嫌なら嫌と言ってほしいし……同情とかせんでもええから。

もちろんそうなっても、俺とユウリは友達や! なんも気にせんでええ。

でももし……もし、俺の気持ちを受け止めてくれるなら、俺は全力でお前とハーレムメンバー達のことを愛するって誓う!!」


「……はい」


「えっ?」


「ええよ? ウチ、笑騎のハーレムになる」


「え……ええのか? ホンマに」


「うん。 笑騎が女性恐怖症を乗り越えてハーレムを作るところを見てみたい。

どんなに怖い過去や障害を持っていても、諦めずに頑張れば乗り越えられるって証明するところを見てみたい。

そんな笑騎がそばにおれば、ウチもきっと今より頑張れると思うねん。 何より……」


 俺、そんな重苦しい話してたっけ?

というか普通こんなこと言われたら、笑われるか断られるかのどっちか……はたまた保留にされるかのどれかやと思う。

でもこの子は本気で俺の言ったことを信じてくれてる。


「ウチも笑騎のことが好きや」


 太陽のようなまぶしい笑顔で出たその言葉が、俺の心と記憶に焼き付けられた。


「そっそうなんか?」


「うん。 笑騎と一緒におると、毎日がめっちゃ楽しいねん。

笑騎はいっつもみんなの中心にいて、みんなを笑わせてくれる。

どんなにつらいことや苦しいことも笑って吹き飛ばす……そんな笑騎がウチが好きなんや」


「いや……面と向かってそんなことを言われると照れるわ」


「えへへ……ウチも恥ずかしくなってきたわ」


 照れくさそうな顔でユウリは右手を俺に差し出した。


「まあ不束者やけど、よろしゅう頼んます」


「……おぉ! こちらこそよろしゅうな!!」


 俺はユウリの手を握り、彼女も握り返してくれた。

ロマンティックには欠けるかもしれへんけど、こうして俺とユウリは付き合うことになった。

俺はユウリと一緒にいれば、どんなことも乗り越えられる……そう思った。

それはきっとユウリも同じやろう。

これから2人で人生を歩いて行くんや!!



-----------------------------------------


 それから数年後……。


「えぇぇぇ!! 派遣に行くことになった!?」


「……うん」


 ユウリによると、俺達のいる大陸の隣にある大陸でホームみたいな施設が新しく建設される予定やねんけど、そこで働くスタッフが足りひんねんて。

せやからホームから仕事経験が豊富なスタッフ(なぜか全員女子)を何人かを派遣するらしく、その中にユウリが入ってるねんて。

ユウリの場合は手先の器用さと怪力かもしれへんけどな。


「隣とはいっても結構遠いからな。 会える頻度も多くはないやろな」


 なんでもホームからその施設まで、汽車(この世界で最も速い乗り物)でも数日は掛かるらしい。

まさかの遠距離恋愛とは……ちょっと前の告白はなんやってん……。


「まあ仕事ならしゃーないわな。 できる限り会いに行くから向こうに行っても頑張りや!」


「うん。 お手紙とか電話もするわ」


「次に会う時は、ハーレムメンバーの1人か2人、連れていったるわ!」


「おぉぉぉ! 楽しみにしてるで!!」


 こうしてユウリは隣の大陸へと派遣に出ていった。

寂しくはなるけど、こればっかりはやむなしや。


※※※


 ユウリが派遣に行ってから1週間後、俺は相変わらず女子へのスキンシップに励んでる。


「ユウリ……そろそろ着いたんかな?……ん? なんやあいつら」


 ホームの通路を歩いていると、訓練室の前で話し込んでる2人組の男が目に入った。

一目でわかったわ……そいつらが俺と同じ日本人やってことが……。

まあ、異世界転移は珍しいことやないって、聞いてたからそこまで驚くことはなかったけど、久しぶりに見た日本人にちょっとテンションが上がった。


「ちょっと声かけてみるか……」


 俺は2人に声を掛けた。

1人は憎たらしいほどのイケメンで、もう1人は人でも殺したことがありそうな悪人面の男や。


「ウサギの次はタヌキか」


「誰がタヌキや!!」


 声を掛けた瞬間、悪人面が俺をタヌキ呼ばわりしよった。

なんちゅう失礼な奴や!!

……ゴホン!! 気を取り直して自己紹介や。


「俺は中田笑騎! ここのスタッフや。 よろしゅうな」


「初めまして、俺は金河誠児……こっちは親友の時橋夜光だ。 こっちこそよろしく」


「……」


 この時俺は確信した。 

時橋夜光……こいつは俺にとって最大の敵や!!……と。

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