(二)-10

 最初に会ったのは西木津レイジという五六歳の男であった。このときは県主催の婚活パーティの場であった。

 表面的には紳士的であったが、実際にはただのスケベオヤジだった。パーティの後、二人で飲み直そうと繁華街を歩いて行ったら、ホテルに連れ込まれそうになった。本人は崎玉県内北部でラブホテルを何店かを経営しているらしかった。それにかこつけて「敵情視察につきあってよ」と、私をラブホテルに連れて行こうとしたのだ。もちろん速攻で断って帰ってきた。


(続く)

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