ワンショットの欲望
Eternal-Heart
第1話 コバルトブルーの逆光
唇に触れた柔らかさ
舌に触れた ほのかな甘さ
肌が醸す変わらない香り
思い出が消えても
身体が記憶を覚えている。
絵里香とは別れて20年以上経ったのに
身体が覚えている。
どれだけ互いを味わい続けただろう。
唇が離れる。
カーテンの隙間から差し込む
コバルトブルー 深夜の都会の灯り。
髪の柔らかなウェーブ
細い首すじ
華奢な肩
滑らかな背中のライン
見上げたシルエットに指を這わせる。
いつか映画で見たようなワンショット。
映像的な演出だと思っていた。
逆光のシルエットを指先でなぞる。
この再会が幻想でない事を確かめるように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます