近くて遠いあなたと

特別

アレ以来、何となく毎日のようにメッセージのやり取りをしている

いつの間にかイベント係と何の関係もない

何でもないやりとりをするようになった

最初は彼女からだったけど

そのうち僕からも送るようになる

おはよう

おやすみ

何してる？

夕飯食べた？

何の用事もなく意味も無いような会話が続く

いつだったかな？

僕はたまたま家を出るのが遅れ

いつもより1,2本電車が遅い日があった

あー今日も暑いね

家出るの遅くなった

やっと電車来る〜

何となく送ったメッセージ

やっぱりいつも通りすぐに返事が来る

「え？今から乗るんですか？」

何だろう？電車乗る事にそんなに

食い付かなくても…

ん？今からじゃないよ

行き先違うから2本目の電車かな？

と返事する。

「私、10分後の電車ですよ！

同じ電車じゃないです？」

え？そーなの？

と、初めて知るような感じで返す

具体的な時間は知らなかったけど、

毎週この曜日はこのくらいの時間だろうな

ってのは日頃のやり取りの中で予想出来てて。

もしかしたら会えるかな？

うっすら…いや、かなり期待してたんだ

とにかく、こうして僕らは初めて

朝、一緒に電車に乗った記念の日になった