拒絶少女は世界を拒絶する

犬派のノラ猫

感情もなく

この世界は理不尽に満ちている。

同じ努力をしても必ず優劣がつく。


性別、年齢、誕生日、能力

この世は平等を求め憧れるけど

この世に平等なんかありえない

そう、知っているから求める。


もちろん、私もその…1人だ。





「セツナ~…そろそろごはん食べたいわ」


いつものように彼女は催促する

ボリボリとおしりを掻きながら。


「セツナ~!聞こえてないの!?」


彼女はこちらを向かずに横になりながら

テレビを見て、頭を掻く


「もうすぐ」


私は仕方なく彼女の質問に答える


「段取りが悪いのよ!私がお腹減ったら出さなきゃダメでしょ!?バカなの!?」


彼女はテレビに怒鳴り散らしている

いつものようにこちらを向かない

私は出来た料理を何時ものように彼女の前におく。


「ちっ…不味そうね今日も」


彼女はいつものようにそう言うと

床に座り食事を始める


「金渡してんだからもっとちゃんとしたの作りなさいよね!?」


私は頭の中で昔見たテレビを思い出していた。

(1ヶ月1万円って結構余裕かもしれないわ)


「……ごめんなさい」


「謝るしか出来ないわよねあなた!謝れば許されるとでも!?…いいわねぇ!楽そうな人生で!誰が稼いでやってると思ってるのよ!!」


(怒鳴るしか出来ないのかこの女は…)


私は何の感情も無く……母を見た。



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