SEXtasy(セクスタシー)
さら・むいみ
プロローグ
それは、21世紀の中盤を過ぎた頃からだったろうか。
人々の間で、ある「ブツ」のウワサが、まことしやかに囁かれるようになった。
「”それ”は、想像を絶するほどの快楽をもたらしてくれる」
「一度”それ”にハマったらもう抜けられない。”それ”の奴隷と化してしまう」
「”それ”のためなら何だってする。命すら捧げてもいいと思う。それくらい、危険なブツなんだ」
そういったウワサは、制御も無く拡大し、情報を垂れ流していくばかりのネットクークで、たちまちのうちに「拡散」されていき。そして人々は、真偽の定かでない”それ”を追い求め、”それ”を探し当てることに、躍起になっていった。その流れを押し留めることは、もはや不可能だった。
かつてない快楽をもたらしてくれる、禁断の麻薬。
【
世界の秩序は、徐々に徐々に、崩壊へと向かっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます