第162話 誤魔化しきれない
五時間めの真っ最中にお腹が鳴った。慌てて咳払いしたが誤魔化しきれなかったようで、隣の席の女子が振り向いた。まずい。片思いの彼女なのに。
やっぱり聞かれてたらしく、休み時間に彼女がパンを分けてくれた。手作りのオニオンベーコンパンだ。
一口食べると、口の中に塩っぱい味が広がった。
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