第140話 乱れたシーツ

 寮生活を始めるまで、ベッドメイキングをしたことがなかった。朝、乱れたシーツを直すのに時間を取られ、朝食を食べ損なうこともあった。空きっ腹に訓練はきつかったが、先輩がこっそりおにぎりをくれたのも、今ではいい思い出だ。

 今日で訓練生も終わりだ。俺は宇宙飛行士として一歩を踏み出す。

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