第035話 視線・そんな

「そんなぁ。嘘よ!」

 大声に驚いて僕はキミに視線を向けた。またスマホで大好きなミュージシャンの情報を探してたんだね。

 彼が結婚宣言したと嘆いてる。けどね、どんなに頑張っても手の届く相手じゃないよ。

 なんて言ったら思い切り睨まれた。視線が痛い。

 でも嫌いじゃないな。キミのそんな顔。

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