140文字の想い

須賀マサキ

第001話 ペン・林檎

 作家志望だと告白した私に、祖父は使い古した万年筆をくれた。若い頃の自分と同じ夢を持つ孫に、叶わなかった夢を重ねたのだろう。

 ずっと応援してくれたけど、一足違いで、作家になった姿を見てもらえなかった。

命日の今日は、万年筆で原稿を書こう。アップルティーの香りに包まれながら。

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