茶々瀬の日記

５がつ １１にち 「えいが」

　五月十一日　くもり　風が冷たい

　土曜日。時間をとても長く感じる。なにをしたらいいのかわからない。なにもしたくない。時間がとても長く感じる。時間を忘れるために映画を観る。自分を忘れるために。ひとりを忘れるために。やらなくてはならないことはあるのだけれど。やりたいことはあったはずなのだけれど。それさえも億劫でならない。

　朝から「インターステラ―」を観ました。マーフがメッセージの送り主に気づいた理由がよくわからなかったです。茶々瀬の見落としがあるかもです。理解力はいつだって不足しています。茶々瀬の脳みそからは細胞体が悉く欠落しています。

　耳鼻科に行きました。やっと外耳炎が治りました。よかったです。またなったらいやです。でもきっとまたなります。いやです。

　お昼ごはんにパン屋さんでパンを買いました。美味しかったです。

　午後は「ラ・ラ・ランド」を観ました。最後の、セブの優しい笑みが、すごく、すごく、すてきでした。すてきって言葉は違うかも知れません。でも、なんて言ったらいいのかわかりません。

　「ズートピア」でもそうですが、ちょっと斜に構えた男のひとと生真面目な女のひとが、そりの合わないながら一緒にいる、みたいなのが茶々瀬は好きみたいです。どっちも根っこはぶきっちょなんです。そういうのが好きです。はじめのほうの「ふつうの夜景だし、一緒にいるのはこんなひとだし、全然ロマンチックじゃない、恋も始まらない」みたいなやりとりがよかったです。

　茶々瀬も、すてきな大人になりたかったです。おしゃれして、努力して、ちゃんと笑って、ちゃんと泣いて、傷ついて、へこたれて、足を引きずりながら前に進んで。そんな大人になりたかったです。

　短いですけど終わります。短い方がいいですよね。