第11話香和さくらは初の師匠に燃えている
□香和さくら
「よしっ。頑張ろうっ!」
今日はオリエンテーションの日。ここ3年は学校に行くのが嫌だったけど……。ほんとは今もすごく嫌だけど、行くしかないよね…。でもでもっ!今日はとってもいい日なんです!昨日は、
「へへ……。今でも夢のような気持ちです…。」
そうなんです。わたしに師匠が出来たということにも驚きなのに、その師匠はとても強いなんて。これで、もしかしたら、わたしも強くなれるかなぁ、なんて思ってしまいます。
「アレだけ強い人です。きっとBクラス、いえAクラスだったりして……」
余談なのですが、この学校は総合評価を元にFクラスからAクラスまであります。校長先生のお話では、特戦科というクラスも存在する様ですが、そこに所属しているのはどの方もワールドランキング30位以内の文字通りの日本の若き英雄たち出そうです。個人的に、憧れはありますが、正直よく分からない、という感想が1番ですね。
「まあ、私はずっとFクラスでしたが……。ステータスも全然上がってくれませんし、わたしに才能は無いのでしょうか……」
考え出すとキリがないのは分かっているのですが悲しくなります……。ただ、どうしても叶えたい夢のためにわたしは強くなることを諦めきれません。そんなふうに、未だに半信半疑状態のわたしですが、オリエンテーションが終わったら学校を少し探して朧師匠に早速会いに行こうと想っています。
「おーーい。さくらっち〜。…………て、どしたん?なんか、すっごい嬉しそうな顔してるけど……?」
「あ、りんちゃん。えへへ、実はですね…」
この茶髪の髪を綺麗にパーマをかけている女の子は、
そんなりんちゃんはなんとBクラス上位の実力者なんです!とっても強くて、わたしをいじめてきた娘も、りんちゃんと戦うのは避けていました。
「────てことがあつたんです!なので
今日からわたしも強くなれるかもしれないんです!」
「ふーーん。そっか、そっかぁ。………………」
「あ、あれ?どうしたんです?りんちゃん?」
「いやいや、なんでもないよ。ただ、さくらっちが久しぶりに笑ってくれたのが嬉しくてね。なんだか、すごく安心しちゃって……」
そういってりんちゃんが少し泣いていました。今までたくさん迷惑をかけていたはずなのに、こんな風に泣いてくれるなんてわたしはとっても幸せ者です!
「へへ。今までありがとう、りんちゃん!」
「何言ってんのさくらっち。全部、さくらっちの頑張りだって!でも、気になるね、その朧師匠、だっけ?そんだけ強いなら、うちのクラスか、もしくは…… 」
「そうなんです!そうなんです!すっごく強くて!なので、もし朧師匠がBクラスに居たら教えてください!」
「OK〜。ばっち任せっなさ〜い!」
と、りんちゃんと話していたら学校に着いてしまいました。
「それじゃ、りんちゃんっ!また明日ねっ!」
「おけおけ〜。明日になったら例の師匠のこと、もう少し教えてちょ〜」
そういってお互いがお互いのクラスに別れました。
────────────────────
「ふぅ……、やっぱりこの学園は凄いですね。」
Fクラスに入りオリエンテーションを聞き終わりましたが、やっぱり
『新入生諸君、開会式ぶりなのじゃ〜。これより、第一決闘場で【
へっ!?え、もう決闘をする人達がいるの!?それに確か【紅蓮の魔女】てワールドランキング20位じゃなかったっけ?しかも、お相手の【創世神】はワールドランキングいち、い…………。
「うぇええええええぇぇええええええ!?え、え、え、ぇええええぇえええええええ!?」
嘘ですよね!?え、ほんとに、え、ええええ!?ほんとに世界1位がいるんですか!?あ、周りもすっごい驚いてます。でもでも、も、もし、もしも、居るのなら絶対に見に行かなきゃ!それに、実はわたし【創世神】さんのことアバター名しか、知らないんですよね。いえ、正確にはリアルの方のお名前も見たはずなんですが、記憶が曖昧でして……。
「と、とりあえず、すぐに向かわないとっ!」
皆さんも、どうやら驚きから戻ったみたいですし、急いで第1競技場に向かってます。実は、中高は同じ敷地内のため、競技場など主要な施設は、中入生の人達は知っていたりします。
「それにしても、どんな戦いになるんだろうっ?とっても楽しみですっ!」
世界20位というだけでも十分雲の上の存在ですが、まさか世界1位の方も見えるとはっ!ほんとに、すっごく楽しみです!それに、これだけすごい方達の決闘なら、もしかしたら朧師匠のことを見つけられるかもしれません!
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