いつだったか…
私がまだ今の仕事も生活も、なにもかも想像出来ていなかった頃のこと。
年齢を盾に仮初の自由を持て余しながら、どこか意思のない自分に絶望しつつも、いつものように友人と遊んでいた。
友人が「彼女が出来た」と言うものだから、当然のようにそれを問いただしてみると、あっさりと「ひとつ上のMさんだよ」と白状した。
なんともあっけない思いとは裏腹に、私の"知りたい"という欲求は次から次へと湧いてくる。
ついに「じゃあ今から呼ぶよ」と、どこか少し偉そうにその"彼女"へと連絡を取りにいく友人の背をみながら、その"彼女"がまさか自分の人生に大きな影響を与えるとは知らないままに、「どんな"彼女"が来るんだろうか」などと呑気に綺麗な青空を眺めていた。
そんな遠い遠い…
苦くも甘酸っぱい思い出の忘却。
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