第25話
「うお!?びっくりしたぁ……」
いきなり真後ろから話しかけられる。
それにアレナが驚き、慌てて後ろを振り返り……そこに居た人物を見て動きを止める。
「ふふふ」
そんなアレナとは対象的に僕は冷静を保ち、ゆっくりと後ろに振り返る。
「久しぶりだね。第二王女殿下」
僕はいきなり後ろから話しかけてきた少女、この国の第二王女である少女に笑顔を向けた。
腰まで伸びる絹のような光の当たり方次第で色々な色に、虹色に見えるような美しい銀髪を持ち、まるで地球のような見える様々な色が混ざった美しいアースアイを持つ造り物のような美しさを持つ神秘的な少女。
彼女の美しさは生きとし生けるもの……その全てを魅了するだろう。
ゲームにも彼女は出てくるのだが、何かわからない何とも言えない不気味さがあったキャラであり、なおかつあまり出番も少なかったため、あまり人気のないキャラクターでった。
コアなファン……ガチ勢は多かったが。
「第二王女殿下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!?」
この場にアレナの驚愕の声が響き渡る。
「ふふふ……私のことは気軽にラーニャとお呼びください。と話しているでしょう?」
「いやいや、第二王女であなたの名前を呼ぶなんて……ただの平民でしかない僕には荷が重いよ」
敬語を使っていない雑魚が何を言っているんだ?と思われそうなことを僕は話す。
「ん?ん?ん?」
有効的に第二王女殿下と会話している僕を見てアレナは訳がわからないと言わんばかりに首を傾げている。
「ふふふ……あなたと同じクラスだなんてこれからの学園生活が楽しみですね」
「うん。そうだね。僕も楽しみにしているよ」
「それでは私はこの辺で失礼しますね」
第二王女殿下は一度僕に頭を下げ、この場から去っていた。
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん」
第二王女殿下が僕の元から離れた後、慌てた様子でアレナが僕の肩を掴んだ。
「さっきのはどういうことやで!?」
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