第18話 師匠と罪悪感
「テュポン山脈、割と何とかなったな」
「まぁ、師匠が全部斬り伏せてましたからね」
「それで…師匠の家らしき物を見つけたな」
「ですね」
「…でも師匠いなかったから俺は暫くこの家で師匠を待っておく、アリスは帰るか?」
「…いえ、師匠と一緒に居ます!」
「…本当に良いのか?」
「ぁ…ご、ごめんなさい師匠、私、やっぱり街に戻ります、本当に、ごめんなさい…」
「お、おう…そうか、じゃあ転移させるわ…」
な、なんか急に泣きそうな顔して戻るって言い始めたんだけど…?
ーーー
何でアリス泣いてたのかな…
もしかして聞き返したのが駄目だったとか…?
うーん、分からん
どうすればアリスと仲直りできるかなぁ…
ガチャ…
「…!?師匠!」
「…っ!?レ、レア…?」
やっぱりここが師匠の家だったんだな
…でも師匠ボロボロだな、大丈夫か?
「はい!師匠!俺はレアですよ!」
「あ…いや、何で…レアは、こんな所に…?」
いや…そんなの決まってるでしょ
「そりゃあ師匠と会いたかったからですよ!」
「ほ、本当に!?あ…いや、そうだよな、レアは私を恨んでいるから当然だよな…」
恨む?なんで?
別に恨むような事なんて無いのに?
「えー?恨んでなんていませんよ!師匠は恩人ですからね!師匠こそ何でこんな山奥に?」
「それは…剣を鍛える為に…」
あはは…
やっぱ師匠はストイックだなぁ…
「でも師匠、凄いボロボロじゃないですか、ちゃんと休んでます?」
「お、お前は…本当にレア、なのか…?」
本当にレアなのか!?
いや…俺以外の俺とでも会ったんですか…?
「はい、本当にレアですよ」
「なら…あの事は恨んで無いのか?」
あの事…?あれは全部カグアが悪いんですから
恨む事はありません!
「はい、確かに師匠と冒険出来ないのは悲しかったですけど、恨むなんてとんでもない!」
「はは、はははは!そうか、それは…良かった」
バタン!!
「ちょっ…師匠!師匠!?やべぇ!師匠が倒れた!街に連れていかないと!」
ーーー
「んぅ…ん!?レア、レアは!?」
「あ、師匠、起きたんですか…大丈夫でした?」
「レ…ア?うぁ…うぅぅぅぅぅ!!!」
「ちょっ…師匠!?泣かないで下さいよ!」
「レア…ありがとう…!」
「師匠を助ける位当然の事ですよ」
「そ、そうか…それと!あの…その…」
「あ、師匠、セイルさん起きましたか?」
「おうアリス、師匠は起きてるぞ」
「なら早く何か食べさせた方が良いんじゃないですか?」
「ああ!そうだよ!師匠!お粥ならすぐ作れますから!食べて下さい!」
「ああ…分かった」
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