実は元ヤンの会長さん

@Ren258

第1話:秘密だよ?


時は西暦2024年。東京。


(ピピッ、ピピピッ)『…ん?、!!』

『うわっ。もうこんな時間!』

(ガコッ、ドコッ)

『はやと。朝ごはんは?』『いい。いってきます』

『気をつけるのよ。』

彼は村上颯人(むらかみはやと)ごく普通の男子高校生だ。

『急げ。急げ。3年早々遅刻はヤバい!』

長い坂道を猛スピードで下っていく。

『5…4…3…2…1……』

『村上ギリギリセーフだな。式始まるぞ急げよ。』

急いで階段を駆け上がる。

『間に合った、、、はぁはぁ』

『お、おい。あれ白雪柚季さんじゃね?』

『今年の生徒会長か…2年連続学園1位の学力の』

彼女は白雪柚季(しらゆきゆずき)生徒会長。

この宮嶋学園生粋の優等生お嬢様だ。

(はぁ...可愛いなぁ)

そう。村上颯人は、白雪柚季のことが好きなのである。


『おはようございます皆さん。今日から始まる学校生活を有意義に過ごしましょう。』


体育館で歓声が上がった。彼女の人気度が伺える

(可愛かったなぁ、最後の1年間ぐらいは同じクラスがいいなぁ。ここか高校生最後の教室)


『あら、おはよう。』

そこには白雪柚季が座っていた。

『お、おう。おはよう』

(うおわぁぁ初めて話しかけられた。あっそれよりも席だ席。)

『あなたの席はここよ』『えっ』

『これからよろしくね村上颯人くん。』『う、うん。名前知ってたんだ』

『もちろんでしょ。あなた学校ノ問題児じゃ ない。あなたを知らない人なんて居ないわ』

『あはは…そうですよね…』

『まさか会長の隣の席になれるとは思わなかったよ』『会長?』

会長が机に頭を伏せていた。

(返事がない)

俺は急いで保健室に連れて行った。


教室がざわついていた

(会長がいない。どうしたのかしら)

『えー白雪さんは体調不良で早退しました。

荷物を持って帰るのを忘れたので誰かに頼みたいのだが』

男子が次々に手を挙げる。

『はい!俺行くよ』『いや、俺が行く』

(くだらねぇ)

『村上。頼めるか?』『は?』

『たしかお前家が近いらしいしな』

また教室がざわつく

(なんで問題児のあいつなんかに頼むんだよ)

『反対の意見はないな』

『今日のホームルームは終了。午後は短縮だからみんな気をつけて帰れよ』


結局、俺が持っていくはめに、、、

(ここかぁ。たまに見えてたけど、随分大きな豪邸だな)

ピンポーン。

『はーいどなた?』

『村上です。あの、荷物を持ってきました。』

『あら、クラスメイトの方?どうぞ入って』

上がってしまった。


『柚季の部屋は上の階よ。』

部屋にまで入ってしまった。

そこで目に入ったものは

(夜露死苦と書かれた特攻服…)

『ど、どなた!』『あ、隣の席の村上だけど』

『何故あなたがここに?』

『何故って、荷物忘れてたから』

『もしかして見た?』『え?』『あれを見たかって聞いてるのよ!』『あぁ、うん』

(そんなに見たらいけないものだったのかよ)

『はぁ、まさか他人に見られるなんてね』

ギロッ。会長が俺を睨みつけてきた。

『誰にも言えないと約束できますか』

『別にこんなことみんなに広まったって、』

ガッ。俺の横を通過し何かが壁に突き刺さった

恐る恐る見るとナイフだ。

『約束、、出来ますか?』『わ、分かった』

『必ず守るから。頼むから暴れないでくれ』

『村上颯人くんだったっけ。』『はい。』

『私を柚季って呼んでもいいわ』『はい?』

『その代わりあなたを颯人くんって呼ぶわね』『どうして』

『どうしてってそれは、1番の秘密を知られた人を相手に選ぶって決めてたから』

『え?』『だから今日からあなたは私の彼氏よ』『えぇぇぇぇ』

そんなことから俺は元ヤンで怖くてたまに

可愛い会長と恋人関係になることに、、、

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