姉の瑠花は俺のことが嫌い、妹の彩花は俺のことが好きそんな二人と同居することになりました

三上 蒼太

第1話「そうだよね..ラブコメだもん」

 皆さんこんにちは。

 俺は萩原慎也

 十七歳。高二。普通の見た目に普通の顔。

 どこから見てもただの高校生。

 だが、俺には一つの悩みがある。

 それは……

 

「おはよぉ。慎也!やっぱり寝起き慎也好きだよ」


 

 義妹の片方に好かれすぎていることである。

 

 

 

 こんなことになったのはかれこれ三日前。

 俺の父親が再婚したのがきっかけである

 再婚した母親の娘が俺の目の前にいる双子である。

 ちなみに俺の親たちは新婚旅行という名の再婚旅行に行っている。

 

「……おはよ」

 

「瑠花もおはよ」

 

「…………」

 

 無視かよ。

 

 俺の一日を紹介する前にこの双子について説明しておこう。

 

 俺の事を好いてくれてくれているのは

 

 妹——乙坂彩花

 

 正直、姉の瑠花と見分けがつかない。

 なので俺は髪型で判断している。

 白髪に活発なポニーテールの方が彩花。

 ロングヘアが瑠花というふうに見分けている。

 風呂上がりは二人とも髪を下ろすのでマジでどっちか分からない。

 

 そして俺の挨拶を無視してくれたのは

 

 姉——乙坂瑠花

 

 前の学校では定期考査学年一位を一度も譲らないという快挙を成し遂げたトンデモ人間である。

 そして多分俺の事を嫌っている。

 

 以上。

 

 現在時刻朝の七時十五分。

 俺はあと三十分で着替え家から出なければならない。

 この二人の転校先の高校は一体どこになるのだろうか。

 

「あー!慎也あと三十分しか時間ないじゃん!ほら早く食べて!顔洗って!歯磨いて!」

 

 急げ急げと彩花は俺の事を急かしてくる。

 

「そんな一気にできるか!」

 

 と、ツッコミを入れつつ俺は瑠花の向かい側に座る。

 座るや否や瑠花はこちらを睨んだと思いきや、隣の席に移動し、俺が向かい合わないようにしてきやがった。

 

「…………」

 

 酷くない?

 そんなことを思いつつ俺は彩花の作ってくれた朝食を口に運ぶ。

 三日間のうち二日分作ってくれたが彩花は料理は上手い。

 シンプルながらバランスの取れた朝食を出してくれる、本当に感謝したい。

 今まではドタバタしてパンを食べながら走る生活が続いてたからな。

 

「ありがとな。彩花。美味しいよ」

 

 そう俺が言うと、彩花の表情はパァと明るくなり、

 

「やっぱり慎也好きぃぃ」

 

「わかったから近所迷惑だ!」

 

 なんとか朝食を食べ終わり、

 

「行ってらっしゃい!」

 

「はいはい。行ってきます」

 

 彩花は玄関まで見送ってくれた。

 でもやはり……異性から好きと言われるのは気恥しいと感じた本日の朝であった。

 

「瑠花、私達も準備しよっか」

 

「……うん」

 

 

 

 

 

 県立丸ケ崎高等学校。

 偏差値普通。部活動普通。

 本当にどこにでもある普通の高校である。

 この学校に俺は通っている。

 

「よう!慎也。今日は少し余裕持って来てるんだな」

 

 教室に向かう廊下の途中、俺の後ろから一人の男子の声が聞こえた。

 

「おはよ、優斗。今日はたまたまだよ」

 

 この声の主は細沼優斗。

 金髪の髪の毛に程よい筋肉。

 そのおかげか俺より少しだけモテる。

 

「きゃぁぁぁぁ。優斗くん!おはよ!今日もかっこいいね!」

 

 俺の横から女子の集団からの声が聞こえた。

 本当に俺より少しだけ、少しだけモテる!

 ……ちくしょう

 

「相変わらずモテるな優斗は」

 

「いやいや、たまたまだろ」

 

「モテるのにたまたまもないんだよ!」

 

 俺は軽く優斗にデコピンをする。

 ただの高校生男子のたわいもない会話だ。

 

「つーか聞いたか?今日転校生が来るらしいぜ」

 

 一体どこから聞いたのか分からない情報を優斗が言ってきた。

 いやまさかな。

 

「へーそれって男子?」

 

「いや女子。それも双子らしい」

 

 あーこれは……

 

 

 三十分後……

 

 

「……乙坂……瑠花。よろしく」

 

 やっぱりお前らかよ!!

 

 

 

 

 

 

 


 

 こんにちは三上蒼太です。

 2ヶ月ぶりにカクヨムにおじゃまさせて頂いてます。

 すみません。何も考えずに書いたらこんな感じになりました。

 是非感想をいただけると嬉しいです!

 よろしくお願いします!

 

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