ようこそ神川喫茶店へ!

のんびりとした休日

そろそろ来ても大丈夫らしいと

舞から連絡をもらった俺達は神川喫茶店に向かった。

カランカランと鈴をならしてお店には入った

俺達に神川さんは今日も今日とて話し掛けてきた。




「いらっしゃいませ。」


「お世話になります」


「なります!」


仕事モードの舞に頭を下げ席に座ると

メニューを渡され



「40分、70分、130分とコースがございますがどれになさいますか?」



「……何の時間?」


「気持ちよくなる時間?」


「冬花、店を変えようか?」


「そうだね、兄ちゃん。」


俺と冬花が立ち上がるのを全力で肩を押さえ

止めきった舞は


「失礼いたしました。こちらが本当のメニューです。」


「ありがとう」


もうちょい弄っても良かったが…冬花いるしな…

また、今度にしようと考えながら

メニューを開く



「Aコースとデカデカと書いてあるな」


「今回はパパ…失礼、海原雄山様がコース料理作りたい!と張り切りまして」



「ここ美食倶楽部なの!?」


「美食倶楽部?」


「すまん、何でもないぞ冬花。」


通じなかったか…


「じゃあ、ハンバーグで」


「パパが泣くからAコースでえぇかしら?」


「えぇよ。」


「Aコース一丁入ります!」


「へい!Aコース一丁!」


「ラーメン屋か!」


えらい元気なコールが聞こえたキッチンが慌ただしくなり

舞も手伝いに引っ込んでいった。



「楽しみだね、兄ちゃん!」


「そうだな。すごく楽しみだ」


内心、ワクワクしながら俺達は笑った


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