嗚呼

そら、どこへ行く

私を置いてどこへ行く

枯れた草木をかき分けて

絶えず流れる川を抜け


そら、どこへ行く

私を置いて。

声は霧散し言の葉は

透明な水に溶けいった


嗚呼、どこへ行く

どこへもいかないで

私を置いて。

私を置いて。


涙が流れたのが先か

雨が降り出したのが先か

私の着物は濡れていて

私の心は濡れていて


伸ばした手のひらは届かない

嗚呼

届かないものにだけ手を伸ばす

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