第6話 誕生日

誕生日


美しくないことが怖かった

物語はいつも

美しいもののためにかかれていたから


良いものでないことがつらかった

ハッピーエンドはいつも

良いものたちのために用意されていたから


自分の弱さが悲しかった

ほめそやされるのはいつも

強いものたちの勝利だったから


愛することがせつなかった

受け入れられるのはいつも

宝石のような愛だったから


あなたに抱きしめられたとき

そのままの君でいいと

言われたとき


初めて知った

この世に生まれた意味

私が私である幸せを


それがわたしの

ほんとうの誕生日だった


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