【巻六   評】未足見其大惡

「そのクソッぷり語るのに、

 まるで言葉が足りてねー!」



評曰:董卓狼戾賊忍,暴虐不仁,自書契已來,殆未之有也。袁術奢淫放肆,榮不終己,自取之也。


臣松之以為

桀、紂無道,秦、莽縱虐,皆多歷年所,然後眾惡乃著。董卓自竊權柄,至于隕斃,計其日月,未盈三周,而禍崇山岳,毒流四海。其殘賊之性,寔豺狼不若。「書契未有」,斯言為當。但評既曰「賊忍」,又云「不仁」,賊忍,不仁,於辭為重。袁術無毫芒之功,纖介之善,而猖狂于時,妄自尊立,固義夫之所扼腕,人鬼之所同疾。雖復恭儉節用,而猶必覆亡不暇,而評但云「奢淫不終」,


(漢籍電子文献資料庫三國志 216頁 ちくま1-522 批判)



○解説

 六巻を締めるに当たり、陳寿が収集した史料から離れ、自分の言葉で董卓や袁術を評価します。すると裴松之先生、董卓については「史上まれに見る悪、確かに! けど賊忍と不仁ってかぶってね?」と語るのですが、袁術については「たいした功績もねーのに皇帝自称するようなクソやぞ! こんなん死人だってヘイト決めるやろ! 仮にその態度が慎ましかったにしても確実にほろんどるわ、贅沢姦淫を全うできなかった、の一言で済ましちゃその!」とお怒りなのです。

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