第28話  はいどうぞ

放課後いつものように俺の部屋へ絵美衣も帰ってきた。


俺はそろそろ絵美衣が血を欲しがる頃だと思った。


俺は絵美衣の胸を触った。


「ん………」絵美衣は少し不思議そうな表情だ。


「あれ、血が欲しくないの?」


「まあ………欲しいかなあ…………」絵美衣はじっと俺を見た。


何か違和感を感じて聞いてみた。「俺が興奮した方が血が美味しいんだよねえ?」


「そ…そうね……」絵美衣は制服のボタンを外した。


大きな白いブラが目に入った。


俺はその胸に顔を埋めた。


「そういう関係だったのね……」


絵美衣が何か言ったが興奮してわからなかった。


俺は腕をスッと差し出した。


絵美衣はニッコリと微笑むと『カプリ』と腕に吸い付いた。


しばらく吸うと目を見開いて離れた。


「何なのこの味?それに強烈に濃いわね……ゲホッ…」むせて咳をした。


「大丈夫?もっと興奮してからがよかった?」俺は心配になって聞いた。


「大丈夫よ、ちょっと驚いただけだから」そういうとまた『カプリ』と腕に吸い付いた。


俺はいつものように心を吸い取られるような気持ちになった。


「ふう……美味しかった」絵美衣は微笑んだ。


そして俺を優しく抱きしめてくれた。


俺は幸せな気持ちになって絵美衣に甘えた。


絵美衣は何度も頷いて「なるほどね」そう言った。


「ねえ、少しだけ血のサンプルを頂戴?」


「いいけど?」


絵美衣は小さいカプセルに血を取った。


「ちょっと用事があるから出かけるね」絵美衣は外出の準備を始めた。


「行ってらっしゃい、すぐに戻ってくるんでしょう?」


「うん、すぐに戻ってくるよ」絵美衣はニッコリ微笑んで手を振った。

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