7話 百瀬優子

私が向かった先にはベッドに寝かされ、手足を拘束された少女は研究員が見ているモニターと管を通じて繋がっていた。

「おっ!来たか赤崎研究員!待っていたよ!」

「この子が例の少女ですか?」

そう言い私は少女を見る。幼さが残る顔と小さいな身長を見るに中学生位だろうか?

その少女は怯える顔でこちらを見ていた。

「侵食度とレントゲン写真を見せてもらって良いですか?」

「赤崎研究員ならそう言うと思っていたよ!さあ思う存分見てくれ!」

そう言い男はタブレットを手渡してくる

私はそれを受け取りデータを確認する。


私は一通り資料を確認し顔を上げる。

それを見て男は心底嬉しそうに喋りだす。

「見ていただいた通り、この個体の侵食度数は僅かの0.05%この数値はここに来てからの間一切変化していません。

そしてその資料に記載はしませんでしたが先程研究員の一人が汚染され結晶化しました。現在結晶濃度を計測中です。」

「わかりました。では予定通りに事を進めさせていただきます。」

「赤崎さんは優秀でとても助かります!後の事は任せますよ。」

男は薄笑いを浮かべながら部屋を出ていく、私は男が退出したのを確認してから

「では研究員の皆さんこれより天使の義の準備を行います。先ず空間汚染の計測を始めてください。結晶液を濃度25%で投入し経過観察を行います。」


そして私は着々と少女を壊すのであった。

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