量子教団
7-1 エンハンブレⅡ
DMC小隊が結成した翌日。
当初の予定通り、ピアース搭載機やDMC小隊の実戦訓練を行う事になった。
昨日は小隊結成のお祝いや他のDMC搭載機に乗るパイロット達への説明やらで時間無くなったからなあ………。
『進路オールグリーン、どうぞ!』
「ケイト・アーカイブ、グランドーア、訓練にでるぜー」
『ピフピヘット、モーリアン、出るのです』
カタパルトから
『ケイトさんはエンハンブレはまだ観て無いのです?』
「ん?まぁそうだな?」
『だったら、下…S方面を見るのです』
S方面?
あたいは下を見るが………何も無いな。
『あー…そのまま振り返って見てなのです』
そのまま振り返って見るが、そこには戦艦のブリッジと工房の壁しか見えない。
「ブリッジと工房しか見えねーんだが一体なんだっ…………?…………は?ブリッジと壁?」
視点をゆっくり下げていくと工房の全面に端が何処まであるのかわかんないぐらい超巨大な戦艦ががが……。
『エインガナ級高機動恒星間航行用中規模型航宙戦艦ユルルングを改修したエンハンブレⅡ(セカンド)なのです!』
いや名前長えな!!
結局エンハンブレだから変わってねぇのか!?
どっち!?
「いやいやいやでかいでかいでかい!」
『全長約5km、総登場員数最大7000人の私達の新しい家なのです!!』
前のエンハンブレも大概だったのに、一気に5倍になった!
「って、え?中規模型?」
『なのですよ?』
………忘れてた。
軍の旗艦が惑星サイズだから、大型艦で月ぐらいあるんだった。
そら、中型艦はこれくらいあるよな………。
しかし、こんだけでかいと艦内の移動がめっちゃ大変な気がする。
ま、艦内彷徨くのは後にしといて。
「と、とにかく今は訓練だ」
『なのです』
しばらく待ってるとエンリケ少佐率いるDMC小隊がやってきた。
DMC小隊の乗る機体は全機キャバリーで、何故か全機オレンジ色だった。
「何故にオレンジ色?」
『当然でしょう。我々DMC小隊はケイト特務曹長の指揮下に入ってるんですから』
は?
「エンリケ少佐……?えっと、聞いてないんすが?」
『今言いました』
「どう足掻いてもあたいの方が階級下なんだが?」
『外聞的に僕は指導官で、他の隊員はムラノ伍長は曹長に、他の隊員達は軍曹になりましたが問題無いですね』
マジでー?
あ、艦長から通信。
『よう、問題児。今から辞令出すぞ。ケイト・アーカイブ特務曹長は現時刻を持って少尉に任命する。良かったな、給料増えるぞ』
ちょお!そんな戦時特例みたいに階級上げんなよ!?
『ピフピヘットも今から特務軍曹だ』
『了解なのです』
「ちょい待ち。ピフピヘットは分かるが、あたいは特務少尉じゃなく?」
『問題児過ぎて軍はいらんとさ。なので尉官としてうちで正式に雇う事になった。安心しろ、正社員だが給料ちゃんと出すぞ』
うわー、うれしくねぇー。
『ついでにサユリも少尉だ。2人とも挙げた功績がでかいからな。ピフピヘットはすまん、軍が引き抜こうとしてるからもうしばらくは特務でやり過ごす』
『大丈夫なのです。軍を辞めさせられた身なので問題無いのです』
『助かる』
そう言えばそうだったな。
ピフピヘットとお兄様集団は軍を辞めざるをえなかった、だったな。
ともかく、訓練訓練っと。
その後、2時間ぐらい訓練と前に隕石戦艦を追っかけた時に見つけた脱出艇を調査して帰還した。
「オーラーイ、オーラーイ。じいさん、これどこ置く?」
『そいつはそっちのリサイクル置き場に持ってけ。ピフピヘットの嬢ちゃんが持っとるのは備品管理じゃ』
『分かったのです』
いやー、流石に広いなー!
5番格納庫はいつも通りあたい等の場所なんだが、広さがやべえ!倍以上広くなったぜ!
だもんで、DMC小隊もこっちに来た。
なのにMAを置くスペースがまだあるってのは凄いの一言。
回収した脱出艇がバスサイズに見えるぜ。
で。
回収した脱出艇からやべーのが見つかった。
いや、救助できた?
『なんじゃケイト、さっきからソワソワしおって。足音がうるさいから落ち着かんか』
「いやいや無理だって。こればっかは落ち着いてらんねーよ!」
慌てたってしょうがないのはわかってんだけどなー?
その時だった。
『あー、あー。そのオレンジ色の機体に乗っているのは本当にケイト君かい?』
この声!
声のする方を見るとエリーゼさんに艦内を案内してもらってる集団が。
『ハッハー!コイツは凄い!夢の様な光景だな、先生よ!』
もう解凍処置終わったのか!
あたいは回収品を邪魔にならないように置くとリンクを切って飛び出した。
飛び出した先にいるのは2人。
忘れもしないその顔、1人は優しく落ち着いた笑みを浮かべたチャイニーズで、もう1人はスキンヘッドでムッキムキの弾ける様な陽気な笑みを浮かべたサモアの勇者!
「リー先生!ドボルグおじさん!!」
————————————————————
補足
エンハンブレⅡ
小型艦の中では最大だったエンハンブレの老朽化に伴い、グレッグ艦長が半分税金対策の為に購入した中規模型戦艦であり、エンハンブレの5倍の大きさがある。
総収容人数は最大で70000人で、格納庫も20はある。
この格納庫も左舷、右舷に10に分かれておりそれぞれ1〜10、11〜20は繋がっており何番格納庫と呼んているが、実際にはハッチの番号でしかない。
その為、3km近く直線が続き曖昧かつややこしい為、普段は隔壁を途中まで閉じて区切っている。
また、武装をオミットしていたエンハンブレと違いそのままついており、火力面も上がった。
そしてエンジン周りも地球のテラ・マーテル製に変わり、エネルギー効率をピフピヘットが一目見ただけで指摘、他艦には無いビームフィールドを張りバリアを展開できるようになる等、本来の(購入時の)性能より格段に上がっているとんでもない艦となった。
基本スペック
全長4960m
全高880m
幅560m
武装
3連装長距離収束砲(主砲)✕8
2連装短距離収束砲(副砲)✕16
艦尾2連装中距離収束砲✕4
艦首40連航宙光子魚雷✕2
艦尾20連航宙光子魚雷✕2
中距離用ミサイルランチャー✕16
120mm対空連装機銃✕100
対空用ホーミングレーザー✕30
艦首・艦尾ビームフィールド発生器
動力
戦艦用大型エリジウムマテリアルエンジン✕4
戦艦用小型エリジウムマテリアルエンジン✕8
補助用エリジウムマテリアルエンジン✕16
※パリンとは割れないバリアなのだ!
稚拙な作品をお読み下さり有難う御座いますなのだ!
RGゴット○ンダム作ってたら60000PV突破してた!感謝なのだ!
止まらない通知音に震えて眠ってるのだ!
少しでも笑ってもらえたら大変嬉しいのだ!
そしてより多くの方に読んで頂けるように☆とかツッコミとか下さるともっと嬉しいのだ!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます