第52話 バイバイ

これが 最後の会話になるなんて

予測外れの結末 笑ってみる

人混み避けた 駅の片隅で

まるで ひとり芝居だね


ケイタイから届く声 切れるたび

何度もわずかな電波だけが 2人を繋ぐ

まだ最後じゃないよ 必死なフリ

隠しながら また笑う


こんなにすぐ 会える距離にいるのにね

だけどいつかは きっといつかは

その続きが言えない


もう会えない 傷つけたくないから

今はただ もう聞く事のない 

あなたの声を そして 

本当のさよならをしよう



会いにも行かずに わがままばかりで

困らせてごめんね でもあなたは

勇気をくれた 自信をくれた

忘れかけてた 恋心も


後悔なんてしたくなかった

強がっていた嘘も 明日からはもういらない

ずっと思い続けていた 長い日々が

やっと 私をラクにしてくれる


足早に雨を避けて 駆け込む人達

待っている人がいるから 人は帰る

誰かが言ってた


そんな人がいなくても きっとある 

2人にも 帰るべき所が

だからもう行かなくちゃ

笑顔で言うよ バイバイ(笑) 

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