第197話 地竜戦の結末

 前書き失礼します。

 本話の冒頭が抜けていました。

 最初の攻撃が投稿時抜けているのに仕事の後気が付き投稿し直します。

 ・・・・・・・・



 地面が盛り上がり、そこに見えたのは地竜の頭だ。

 俺は標準を合わせると引き金を引く。

 ドーン!

 ヒットしたのだが、貫通して反対側に抜けるまでには至らなかった。

 鱗を貫通して肉には届いた?ようだ。

 続いてもう1発撃ち込まれた。

 これはアイリーンが俺に遅れる事2秒で撃ったのだが、同じ感じだ。


「凄いね!殆ど練習する時間なんてなかったのに1発目から当てるなんて」


「えへへへ。栃郎さんに誉められちゃった。後でもっと褒めてほしいなぁ!でもあんなに大きかったら普通は当たると思いますよ」


「アイリーン、次弾装填ね!」


 俺は口を動かしつつ、次弾を装填し終わったが、地竜はこちらに気が付き、巨体に似合わぬ素早い方向転換をし、こちらに向かい出す。


 俺は間髪入れず2発目を発射した。

 俺が撃ったライフルからの2射目も勿論ヒットし、先程と少し違う箇所に当たった。だがしかし、単に怒らせただけだった。


 そこからのドラゴンは中々早かった。

 地竜だからと舐めていたが、人が全力で走るのと変わらない感じだ。


 巨体を震わせてドシン!ドシン!と地響きがする。


 残り100mにまで来たので急いでライフルをしまい、アイリーンを抱えて飛んだ。

 因みに焦った為かアイリーンは次弾装填が上手く行かなかった。


 地竜は俺達が先ほどまでいた平たい岩の上ではなくその手前で俺達お見上げた。


「ギャオオオオー!」

 と咆哮を上げ、その辺にある木の残骸や石等を投げつけてきた。

 一応腕があり、物を掴む事が可能なようだ。


 しかしサクッと躱して次の手に移行する。


 ライフルではかすり傷を負わせる程度と、鱗は貫通した?かしていないかといったところで、主要臓器には届かなかったようだ。


 表面の肉に突き刺さったのか、多少の血が滲み出た程度のようだ。

 痛みはあるかもだが大した事はなさそうだ。

 ドラゴンは硬く、タフだと言っていたのを思い出す。

 普通の冒険者では歯が立たず、魔法も鱗に阻まれて届かなそうで、生ける災厄と言われ、人によっては魔王の尖兵とも言うそうだ。


 次に低空で目的の場所へとおびき寄せるのだが、その前に以前アイリーンにポチッてもらったH2SO4、つまり硫酸の瓶を投げた。左右に500mlの瓶を1本ずつ持って投げたが、図体がデカいので勿論ヒットする。



 するとジューッ!と煙を上げながら表面を溶かしてはいくが、やはり鱗の表面を傷つけたに過ぎない。


「やはりだめか


 と唸りつつやつと地竜と岩と対角線上にある場所の低空まで下り、そこで地竜を見る事ができる平地があったので、そこに降りアイリーンが矢を立て続けに3連射した。


 鱗でカン、カン、カンと弾かれたのだが、こちらに注意を向けるのには十分だった。


 地竜は直線上にある岩を迂回せずに這い上がり、こちらに向かってくる。何も考えずにただ目標に向かうだけだ。再びアイリーンをお姫様抱っこして上空へ退避する。

 地竜は岩の上から咆哮をあげた。


「ギャオオオオオオオオォォォオォォォォオオオオオオオ!」


 まるで降りて戦えとでも言わんばかりの雄叫びだ。


 すると口の中が光り出し、ヤバいと感じ急上昇したのだが、先ほどまで俺たちがいたところに、高速で射出された石が通り過ぎていく。

 握りこぶし大位の大きさだろうか?100発程飛んだと思われる。

 だがその威力たるや、おそらく頭に当たれば頭が吹き飛ばされ、体に当たれば体に風穴が開く!それほどの速度と威力だと思われる。


 ちょうど奴は岩の端から中央までの半分ぐらいの距離にいる。

 先日ドラゴンを倒した時に岩が鉄に化けたのがもう1つある。


「必殺技を行くね!」


 アイリーンに告げると先日鉄の塊と化した1番岩を奴の真上から落下させた。先程急上昇したのもあり、俺達は奴の真上100m位のところにいた。


 ドッギャーン!今までと少し違うが、やはり大きな音が鳴り響く。上空にいるのでわからないが、大きな地響きがしたであろうと思われる。


 2号岩と1号岩、いや鉄の塊にプレスされたとなれば、まあひとたまりもないはずだ。


 やはりひとたまりもなかった。何故ならば、経験値が入ってきたからだ。


 アイリーンも分かったようだ。


「やったー!栃郎さん、今度はぺったんこさんできましたね!うふふ♪」


 1言伝えてきた。


 先程は土を掘って逃げたようだが、さすがにこの鉄の塊は掘れなかったとみえる。


 他に魔物の気配がないことを確認し、岩を上下とも収納していく。すると岩があった所の端の方に、一際大きな魔石と棺桶サイズのトレジャーボックスが落ちていた野であった。



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