第63話 side みーちゃん5
その日は色々あって、私達だけ食事を分けて貰ったりしたの。お風呂に入ってからはすぐに寝てしまったわ。
翌朝は屋敷にいる皆さんとの顔合わせになったの。
多くの使用人もいたわね。執事服を着た執事さんや、メイド服を着たメイドさんって本当にいるのね。
赤ん坊から私達位の歳の者まで全部で40人位がお世話になっていて、使用人は15人はいたかな。
イデアさんは貴族?なのかしら。
軽く挨拶をして、午前中は小さい子の相手をする事になったの。本当は修行に入りたいらしいのだけど、小さな子と仲良くして、大丈夫な人だよとアピールしてあげて欲しいと言われたの。
意外にも男子は子供受けが良かったわね。まあ、あいつらおこちゃまだし、同じ精神年齢だから受け入れられた?のかな。
私のところには、5歳位?女の子がお花で冠を作ってくれたの。ギュッとして感謝をしたら、ずっと手を引かれて屋敷を案内してくれたっけ。
午後からは魔法の基本とか剣の基本を少し教えられたわ。段々本格的になるようだけど。
風魔法は先ずは風を送るウインド、エアクッションのようなエアーボール、風の刃のウインドカッターと、初級魔法を教えてもらって、暫くの間制御出来るようにひたすら放っていたわ。
中々ターゲットに当たらないのよね。
そうして私達の修行が始まったの。
そういえば、私達は召喚者で、勇者は1人らしいけど、勇者って誰?数日以内にここに来るようだけど。
しかし、なんでこうなったのかな。帰る術が無いらしいから、この世界で生きる術を身に着ける必要があるって。
2日目の夕方にイデアさんに言われたのは、最低でも1週間は屋敷で修行をし、最長で半年と言われたの。それ以降は屋敷を出て貰うから、冒険者として活動等をしないと生活費が無いからと言われたわ。勿論完全に追い出す訳ではなく、客人としての期間だって。
もしも魔法学校に行くのなら、支援はすると言っていたの。よく分らないわね。ミライさんにも修行を真剣にしないと、私達は今後食べて行けないよと言われたわ。さもないと娼婦として男を取る事になりかねないと。それだけは嫌よ。
それはともかく、誰が屋敷に来るのか楽しみだわ。
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