第15話 ワガママに

「ねぇちょっと良いかな?」 

嫌だ!あんたのねぇは

面倒くさいんだわ~


「な~に少しなら良いけど」

小学四年の息子がノートを持って

立っている

「そこ座ってよ」

「判ってると思うけど 

母は夕飯の支度があるから」

しゃぁない座ってやるか


「俺は最近おかしいなって

思うわけ この言葉」


開いたノートにはカタカナで

ワガママ ワガパパ

と書かれている

判った!

お前の言いたい事


「これカタカナ書きだから調子でないっつか~我が儘って書けばさ

意味が一目瞭然でしょ

後で辞書引きなさい

我がパパなんて俺のオヤジっう意味しかないんだから」

意味の薄い説明をこの忙しい

時に為ているかなぁ

自分がばかにみえるわ~


息子はふふふふと

不敵な笑みを浮かべ

「そんなこと判ってる  

勝手に力説するな 

違ってんだから

俺は使い方を提供するの」

「提供てなんだ!使い方って何よ」


得意げに話すこの息子はだれ?

「日頃から気持ち悪いわけ

なんか言うと あんたのワガママ

それはワガママ ママじゃないし

母は違和感無い

母はワガママ感じ良い

で~父がワガママなんか変

ママじゃないしワガパパいい感じ

で俺はワガママ変 

ワガムム いくねぇ」

ええとだからなんだよ!


「これから意味分かんないこととか言ったら 母はワガママに

父はワガパパに 俺はワガムムに

にします!」

「父に相談しないと……」

却下に決まっとるわ!

然しながら採用になった我が家


やった感想からいくと

私ばかりワガママ言ってる気がして

息子に

「あんたね!ワガムムなんだよ」

なんって言っても

迫力ないししまいには

笑ってしまう


はたと考えた


ワガママ連呼してると

全部我が儘になる


ワガムム ワカパパを

連呼してると

何がワガムム パパなのか

考えてみたり為ている


言葉に操られ誤魔化している 

ときもある

そんな自分が見え隠れ~


最近

確かに我が儘で片づける案件

多々有りだった


息子と旦那にしてやられた感

満載だ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る