4月

4/1~4/3

1日


今、嘘吐いた!と叫ぶ君。いや、僕は何も喋ってないし、もちろん嘘も吐いていない。一体何を言っているんだと思って、僕は考えた。

僕は喋ってないし、嘘を吐いていない。だから君は今、嘘を吐いたことになる。なるほど、四月馬鹿か。

「このモデル、前と違うこと言ってる!」

僕の背後で喋るテレビ。


「勘違い」





2日


暖かな光に包まれて、貴方と眠りたい。

貴方と手を繋いで、その存在を確かめあって、貴方と一緒に、微睡みの中に落ちていきたい。

そうして目覚めたら、パンでも焼こうか。美味しそうなジャムを買ったんだ。きっと、貴方も気に入ると思う。

そうやって、ちょっと遅めの休日を始めようよ。楽しみだね。


「遅めの休日」





3日


この団子美味しいな。美味しい!

そうやって食べていると、君の笑い声が。目の前にいる君を見つめると、君の背後に舞い散る桜。

私は思わず顔を赤くした。そんなに私のことを見つめられても困るよ。今は花見に来てるのに。団子ばかり食べてる私が言えることじゃないけど。

お返しに、私も見つめ返す。


「私も君だけを」

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