祝勝会
村の広場に、兵士さんが役場からテーブルを持ち出し、その上に焼き上がったパンを大皿にのせて、どーん!
その横に、でっかい寸胴がどーん!
村の人々が食器を貸し出してくれて、皆さん、お椀と平皿を持って並んでいます。
クロエさんが、
「大主教様、お口に会わないかも知れませんが、お召し上がりください」
「スープは正真正銘、エマ様の手作りなのですよ♪カペー王宮の物より美味しいですよ♪」
大主教様にまずお出しして、その後、皆さんにスープを注いでいます。
「村の方々もどうぞ!大主教様のお気持ちです!」
パンは各自、自由に取っていただいているのです。
厨房ではエマさんと、牧師さんの未亡人ジュリアさんが、追加料理のために奮闘中……
どこからか借りてきた寸胴が、2個もコンロの上に、パンもドンドン焼かれています。
「エマさん、お料理、お上手なのね♪このスープ、帝都の料理屋並のお味よ♪何処で習われたの?」
「私、もう1人の方と、先日、カペーから追放されたので、大主教様の保護をお願いしたの、だからこれはカペーの料理なの」
「じゃ、この先、どうするつもりなの?」
ジュリアさんが聞くので、
「大主教様がバンベルクに来ないかと、お声をかけていただいたので、バンベルクにいくつもり、その後は考えていないですね」
「残念ですね、でも私もこの後、牧師館を新任の牧師様にお渡しして、故郷に戻るつもりです、時々は来て下さいね」
「連絡したいと思ったら、バンベルクの大主教館に問い合わせすれば、良いでしょうか?」
「そうですね、多分連絡がつくと思いますよ」
スープもできあがり、テーブルロールも最後の物を持って行って頂きました。
「そろそろ、おやつ代わりのパンでも焼きましょうか♪」
りんごのデニッシュ、税込単価54円、ミニチョコペストリー、税込単価22円、レーズンパン、税込単価33円、粒あんデニッシュ、税込単価45円、濃厚キャラメルデニッシュ、税込単価45円、スコーン(プレーン)、税込単価46円、スコーン(紅茶)、税込単価52円、ミニ パン オ レザン、税込単価40円、などなど……
1個あたりの単価が表示してあるので、問題無く取り寄せられます。
「パン屋さんでもやろうかしらね♪」
「エマさんがお店を出されれば、必ず繁盛しますよ♪」
ジュリアさんと2人でパンを抱えて、広場に。
まだまだ盛り上がっています。
皆さん、それぞれ、ワインなど持ち出して、ワイワイガヤガヤ……
パンとスープだけなのにね……
「さて、子供さんたち、お菓子パンが焼き上がりましたよ♪もうこれが最後ですよ♪」
「おいしい♪」
「甘い♪」
子供さんたちには大好評です。
バウナハの警備隊の隊長さんが、
「悪いのだが、家族にも、このパンを持ち帰っても良いだろうか?」
「構いませんよ、最後と云いましたが、そうですね、もう少し焼いてきましょう」
あれ、歓声が聞こえたような……
大主教様、ニコニコしながら、村人や兵士さんたちを眺めておられます。
手にはグラス、中は村人さんたちが作ったであろう、自家製ワインでしょうね。
なにか私もワインなんてね……コンビニは500円までの縛りですが、ボトルワインがその値段で売っていますかね。
ありました!
●ァミマさんに結構あります、『クルール ド シュッドカベルネ』、『クルール ド シュッドシャルドネ』どちらも税抜464円、これをチョイス、ハーフボトルなら500円以下でもかなりの種類がありますよ♪
「大主教様、ワインはお好きのようですね、カジュアルですが、これも飲んでみませんか?」
「それは嬉しい、頂こうかな♪」
この世界、15歳でもお酒を飲んでも、別にとがめられないのですね♪
おっさんの生まれ変わりとしては、これは嬉しいですよ♪♪
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