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 スライムを引きつけつつも、接近されすぎないくらいの適度な位置関係になるまで僕は静かに待機。動きから目を離さず、固唾を呑んでその瞬間を待つ。


 静まり返った空間と永遠にも感じられるそのわずかな時間が否が応でも緊張感を高めていく。


 やがて絶妙な距離感になったと感じた瞬間、僕は前方へ向かって全速力で走り出した。


 ただ、動き出すのがわずかに早すぎたのか、スライムも進行方向を変えて僕の正面へ立ち塞がろうと対応する。もっとも、それによって僕は勢いを落としたり走る向きを変えたりはしない。


 僕はスライムと最接近する地点で思いっきりジャンプ。さすがにその動きはスライムも予測できなかったようで、その場に釘付けになったままだ。追いかけてくる気配もない。


 こうして僕は無事にスライムから逃げ切ることが出来たのだった。ジャンプした時に少し足を痛めちゃったけどね……。



 →34へ

https://kakuyomu.jp/works/16817139554483667802/episodes/16817139554484461580

 

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