第6話 黄鱗きいろ
ああいけない。また罵倒で頭がいっぱいになるところでした。
いけない癖ですよ、私。
いくらモキョがバカだといっても、モキョを馬鹿にしている隙に事態が取り返しのつかないことになったことなんて一度や二度じゃありませんからね。
反省しています。
少々『強引』な方法でなんとか切り抜けてきた私ですが、そろそろ実家からのお叱りが来そうですからね。本当に反省しています。
反省したついでにモキョを呼び捨てにするのをこらえましょう。
モキョは探偵で私は探偵助手。
ならば人前では「モキョ先生」と呼ぶべきです。クソがよ……。
「モキョ先生の死はひとまず置いておくとしましょう」
「置いておくんですか!?」
「まず私たちは第一の事件に取りかかるべきです。違いますか?」
飛んできた等々等期さんのツッコミをスルーし、私はモキョ先生を隠すように立ちました。
「第一の事件――このペンションのオーナーである音猫徹さんが小分けにされて発見された事件です」
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