第2話 感謝について

若い時、私は他人にも物質にも感謝が出来ない人間だった。


それゆえに周囲から孤立し、人望も無かった。


完璧な社会不適合者しゃかいふてきごうしゃであった私にとって、小説や漫画、イラスト、ゲームなどは一切遠慮のない安全地帯であった。


空想の世界は誰も傷つけなくて済む。全く逆に傷つけられずに済む。


まさに、特別な別天地であった。


そんな自分勝手野郎の私に信用や、協調性は育たず、また育てようとも思わなかった。


ようするに、若い頃の私は社会のクズであった・・・。


しかも、たちが悪いことにそれが悪いとも思わなかったのだ・・・。


・・・とはいえ、人間は年輪ねんりんを重ねると、変化するものらしい。


全てを失い、それをもいとわない人生だったが、今は周囲の知人、友人を大切にしている。


オリジナルはアメリカのネイティブ・アメリカンの名言だったと思うが、


「あなたが生まれて来たときは、あなたは泣いて、周りは笑っていたでしょう。だから、あなたが死ぬときは、あなたは笑って、周りは泣くような人生を送りなさい。」


某大ヒットラノベ作品で有名になったらしいが、その前にこの言葉に大変感銘たいへんかんめいを受けたことを、記憶している。


この名言通りに生きるなら、家族や親族は無論むろんのこと、知人、友人を含め他人には感謝して生きてくしか無いだろうと思われる。


皆さん周囲の人間には、常に感謝して生きましょう。


私も一生懸命に感謝して生きていきますので。














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