【詩】花粉症


暖かい陽気に春の訪れを感じる

新しい命が芽吹き、花が咲く


穏やかな風にのって花の香りが花粉とともに流れる


私はこの時期になるとつらい

『はな』が悪いわけではない

体質の変わった私自身が

怠惰な暮らしに慣れた私自身が

現代化した私自身が


 悪いのだ


そんなことなど関係あるまい

風に愚痴られ

くしゃみをする

「ん? 悪いうわさか? いや、花粉か」


日課の散歩から帰ってテレビをつける

満開の桜

リポーターのくしゃみ


つられて私もくしゃみをした




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