【詩】機械人形の夢

壊れてしまった歯車は

もう使うことはできない

ベッドの上には

機械人形が

横たわっていた

瞳(レンズ)は天井を向き

無数のコードにつながれて

ようやくの延命

無為な時間が過ぎていく


新しい歯車が届くのは十年後

その間

世界はどうなっていくのか

私はどうなってしまうのか


灰色の景色が

視界を埋め尽くす

過去の記憶も

これからの未来も

すべて……


上空にはミサイルがとぶ

そんなものを作るのなら

私に「はぐるま」を早くください

そうしたら

古(いにしえ)の教えに従い

今度は

平和のために

尽力するのだ



 Fin



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