【詩】二人分の心臓

題名

二人分の心臓



ドクン――

ドクン――

鼓動が響き

私の体に血を巡らせる


ドクン――

ドクン――

確かに聞こえる心臓の音

胸に手を当て

目を閉じ

病院のベッドの上で

私は

涙を流した


私の心臓を彼に

彼の心臓を私に

移植した

彼の命は絶え

私の命は続く

彼の人生と

私の人生

全く違う道だけど

彼の夢を

私の夢を

叶え

彼と同じ時間を共有し

やがて私は

彼と共に旅立つのだろう


この手のひらの温かさ

体の奥にある温もり

どれもこれも

愛する彼のおかげなのだから




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