デハルタの思考:チャネライトについて
ボっクが依頼を出した協会、「
ボっクの「チャネライトを取ってきてほしい」という依頼が受理されていたから、ついでにミタル・ウィフオンス山の6合16番坑道、『
姿は見えなかったが、依頼を受けた者は恐らくハッピーレッドの愛玩生物に喰われていた。そいつの姿を見ることが出来なかったのは幸運か、不運か。
どちらにせよ、あの
ハイドラが何の目的でレッドにそいつを殺させたのかは不明だが、ボっクの邪魔をしないでもらいたいものだ。それとも、ボっクがあまりに役に立たないからそろそろ始末しておこうだとか考えているのか? 無駄だと言うのに……。
あるいは、ボっクの目的に感づいてしまったというのなら相当に厄介、だがそれでもボっクは、目的を遂げるためならこの立場をすべて捨ててでも動き続けるだけだ。
なんにせよ、種をさらに撒くことを視野に入れなければならないか。打てる手は打つ、付け入る隙はあらゆる方面から探り、作っていくしかない。頼れる者なんか居なくても、利用できる者がいればそれでいい。この世界で唯一友人になれる者がいるとしたら、エレムリアスしかいないだろうが、彼女はもういない。代わりにキスアならとも思うが、頼りない。それを何とかするのもボっクの種だな。『手』という意味でも、『悩み』という意味でも。
チャネライトは仕掛けたままにしても良いだろうが、できればキスアに取って来させることが次の理想だな。彼女が持つことに意味があるからな。あれにはボっクの記憶と思考を写してある。手に取ってもらえばそれでいい。
ボっクの行動は監視されていると考えなければならない。悟られるわけにはいかない。直接の交流はなるべく避けるべきだ。目的を伝えるのも危険行為。遠回りだが、警戒されてはお終いだ。一度きりだと思わなければ……。
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