帰り道

楽しい時間はあっという間で

「またね」

と背を向ける


ついさっきまでの慈しみと

抱擁と

くちづけとを

カラダのあちこちにまとって

歩き出す


一歩また一歩

離れていくたびに

いつもの私へとリセットする



あと少し

あの角を曲がれば

もう私はただの私


まとっていたものを脱ぎ捨てて

家族の元へと帰っていく



「またね」



『また』があることを願いながら


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