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side.Akihito




「いっ…あァッ……!!」


外から押し寄せる異物感に、堪らず顔をしかめる保。

涙と汗と涎にまみれた表情は、これまでになく色っぽくて。


むしろ愛らしいとさえ思えた。







「痛くねぇか…?」


指の関節ひとつ分。

それだけで飲み込まれてしまいそうな締め付けに、

半ば諦め口調で声を掛けると…


保は重たそうに顔を擡げて一言、

続けてとだけ発し懇願する。






「…チッ……!」


己の余裕の無さに舌打ちし、指を更に突き立てる。

そうすれば肉壁が指を排除したいかのよう、グチリと蠢いて。


俺はその流れに逆らい、保の内側をひたすらに目指した。






「動かすぜ…?」


漸く指一本飲み込んだソコを、

中から掻き出すように動かせば。






「いぁッ…!!…んんっ、ぁ…」


思ったよりもかなりイイ声で鳴く保。

マジで、ヤベェ…


しばらく中を解きほぐしていくと、次第に馴染んで滑りが良くなり。指が思いのほかすんなりと、奥へ入り込めるようになってきた。








「コレなら…まだ、いけそうだな…。」


一度指を引き抜き、

今度は中指を加え二本で進入を再開する。


思いの外、易くそれを許したから。

少し指の動きを強めにして、更に深みへと挿し込んだ。







「あっ、んっ…うえはら、く…!」


無意識に名を口にして、潤んだ瞳を向けてくる保。


コイツの意図していないその誘惑に、

俺のムスコはギチギチと悲鳴を上げて。


痛いぐらいの衝動をなんとか諌めつつ、ソレを誤魔化すよう指をもう一本増やすと…。


保の尻穴をズブズブと鳴るくらい掻き混ぜてやった。








「あっ…うえ、はらく、んっ…」


「はッ…保……」


「も…い、よッ…?」



狂わされる。

後の事なんざ今は、今この瞬間だけはどうでもいい。



ただ自分の中の本能に問えば。



保が…目の前のコイツが欲しいと言う思いだけが、



俺の全てを、支配していた。







制服のシャツを脱ぎ捨てて、

ベルトを外し張り詰めた自身を見せ付ける。






「あッ……」


完全に勃起した俺の…保のソレとは、比較にならないブツを目の当たりにした保は。


さすがに萎縮して、びくんと身体を揺らし小さく呻き声を上げると…。不安そうに俺を仰ぎ、ギュッとシーツを握り締めた。

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