第26話:共存

ソファーに座ってノートPCを開く


後ろから声をかけられる


セシル「あれは?」


ヴィンセント「魔法使い」


セシル「あの子供が?」


ヴィ「だった、といった方がいいのか、子供ではないらしいよ」


セシル「意味が分からない」


ヴィ「本人の話だと・・・」


経緯をつたえる


セシル「それを信じたの?」


ヴィ「そういうわけではないし、どちらでもかまわないと思う」


セシル「まぁ、無害かな・・・」


ヴィ「そうだね、君よりは」


セシル「・・・」


ヴィ「お前も来るか?」


セシル「どこへ?」


ヴィ「これから考える」


セシル「なら行かない、学校あるし」


ヴィ「そっか」


セシル「邪魔しちゃ悪いでしょう」


ヴィ「邪魔をしてほしくてさ」


セシル「・・・」


ヴィ「なんでもない」


セシル「そろそろ寝るね」


ヴィ「おやすみ」


仕事のリストに目を通す


保留になった仕事


人探しで依頼人の資金不足で仕事が止まる


その人の前から消えたくなった人をなぜ追いかけるのか


見つけ出して何をしたいのか


お金がかかるとなるとためらう程度の人探しが多い


それにしても、あいつはどこに行ったのか・・・


ソファーに横になる


朝目が覚める


セシルとジュリエッタがなんか話している


まぁ、仲良くやってくれれば・・・いいか


また目を閉じる


ジュ「依頼人をほったらかして寝てやがる」


セシル「街を見て歩くなら付き合うけど」


ジュ「それはいいね、することもないし」


セシル「兄さん」


ヴィ「任せる」


セシル「そう」


ジュ「なら朝食を食べたら行こうか?」


セシル「そうだね」


2人が出かけてから起きる


身を隠すだけならここにいてもいいような気がして来た


ソファーで寝るのはさすがに疲れるかもしれない


物置に使っている部屋をか片付けてベッドでも置くか・・・


そんなことを考えながら冷めた朝食を口に運ぶ


コーヒーを飲みながら行先の候補をリストにする


魔女狩りの依頼リストに目を通す


西に行った方が件数が多い


アンジェラも西に向かっているとか言っていたような気がした


まぁ、西に向かうのが無難か・・・


出かける支度をする


バイクに乗って駅とは逆の方向に向かう


ガレキの山に埋もれた施設に移動する


埋もれた資料や資材の回収を定期的にやっている


発掘作業といえば聞こえはいいかもしれない


今日は他の人は来ていないようだった


他の施設に移動したか・・・ここもそろそろ終わりでいいだろうな・・・


一度滅んだ文明を知れべて過去の文明から知識を得る


前向きな考え方ではないと思う


不思議なことにハイテクな機械と魔法が同じところから出てくることがある


古代人は何をかんがえていたのか


機械と魔法の両方を使って何かをしていたのか


だから世界が滅んだとか考えた方がいいのかもしれない


おとぎ話の魔法使いがドラゴンとか魔獣を魔法で倒すことを考えると


簡単に街が壊れることがあっても不思議ではない


それがゴーレム(アンドロイド)と共存できるかも難しい気がする


また同じ間違いが起こっても不思議ではないし


そんなことを期待しながら発掘をしているやつがいてもおかしくはないだろう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る